『マンガ嫌韓流』vs反論本を勝手にジャッジ【4】ウリジナル問題

 『マンガ嫌韓流』とそれに反論した『『マンガ嫌韓流』のここがデタラメ』を読み比べ、主観にもとづいて勝敗を判定する企画です。

第4話 文化交流を阻む無理解と非友好的心性 鄭夏美


『嫌韓流』の主張
 韓国は剣道の起源は韓国だとし、それ以外にもさまざまな日本文化を自国が起源だと主張している。

鄭さんの反論
 韓国国内でもっとも歴史が古く規模の大きい大韓剣道会のHPは、日本が開発した剣道の競技形式が韓国に伝わった事実を認めている。
(引用)

(『嫌韓流』は)あたかも日本剣道のほかに剣術がなかったかのようにいうが、どこの国にも独特の剣術はある、それは韓国にもあるわけで、その広義の剣術・剣道を指す言葉を借りて「日本剣道の発祥は韓国である」と韓国が主張しているとのレトリックが用いられているように思う。


わたしの感想
 問題となっている大韓剣道会のサイトhttp://www.kumdo.org/を見てみました。この本が出された2006年当時から記述はさほど変わっていない印象です。
 トップページのメニューの左端「검도란?(剣道とは?)」をクリックして最初に表示されるページは「剣道とは、言ってみれば刃物を使った戦いだ」という一文から始まります。子どもたちのチャンバラやら古代エジプトやら新羅花郎やら本国剣法やらのことは書いてありますが、日本のニの字も出てきません。
 日本についての記述が出てくるのはこのページにあるメニューで右から4番目「剣道の歴史」のページ。これについては正確(らしい)日本語訳が、あちこちのブログに転載されているので助かります(たとえば→ここ)。

 これらを読む限り、大韓剣道会が「日本剣道の母胎は韓国にある」と主張していることは確かですね。「母胎」と「起源」の違いをどう解釈するかで議論が分かれそうですけど。
 大韓剣道会は、読者が最初に目にする「剣道とは」のページの冒頭であえて「剣道」の定義を一般的な撃剣まで拡大したうえで、「剣道の歴史」のページでは三国時代(新羅、百済、高句麗)の朝鮮は東洋最高の剣の技術を持っており、それが日本に伝わって剣道の母胎になった、だから剣道を「日本のもの」として白眼視するのは誤りだ、と強調しています。
 ・・・「剣道は(もともと)日本のものではない」と明言してるとしか受け取れないんですけど?

 剣技、剣術、剣法といったものはいろんな国にもあるでしょうが、現代において「剣道」といえば面や小手を身につけ竹刀で打ち合う競技を指すのが国際常識であり、広義もヘッタクレもありません。大韓剣道会も日本剣道のルールにのっとった競技団体なのに、狭義(競技)の剣道が日本でどのように発達したかについてはまったく語らず、新羅花郎や朝鮮勢法ばかり強調しているのですから、明らかに読者のミスリードを誘っています。
 「どこの国にも独特の剣術はある」と鄭さんに擁護してもらっている当の大韓剣道会が、日本の剣術の独自性を否定しているこの矛盾。古代史を振り返れば、日本はすでに新羅相手に互角以上の戦いを行っていたのですから、新羅花郎の剣術が日本の剣の発祥になったなんてことはあり得ないと思うんですけど。

 大韓剣道会の狙いは、「日本文化である剣道をやって喜んでいる奴らは親日派だ!」という国内からの批判をかわすこと。つまりすべての原因は、無理な起源説をでっちあげないと日本文化を受け入れられない韓国人のひねくれた民族意識にあるのです。嫌韓厨はそれを嫌悪し批判しているだけなのですから、「文化交流を阻む無理解と非友好的心性」の要因は日本の嫌韓厨と韓国ググポンのどちらにあるか、常識的に分かりそうなものです。

大韓剣道会のサイトから引用(Google翻訳)http://www.kumdo.org/deahan_kumdo/d-kumdo1-5.php

剣道の国際名称は漢字で「劍道」、英語で「Kendo」であり、国際連盟は「Intenational Kendo Federation」に、すべての加盟国は、これを遵守するべきでは国際的な慣例である。(中略)ただし大韓剣道会は、国際的に英文表記を「Korea Kumdo Association」に認定受け取った。これは、私たちの歴史的背景を反映していること、国際連盟もまた、すべての加盟国もこれを認めてなったのは当然の仕打ちだった。


 こういうところからも、日本の「Kendo」を否定し自国の「Kumudo」を上書きしたいという韓国側の意図がよく分かります。

 小中華思想に毒された韓国は民族の優秀性を証明するために歴史を捏造している、という『嫌韓流』に対し、鄭さんは「自国中心主義はどの国にもある」と反論します。聖徳太子が隋の皇帝を「日没処の天子」と呼んだこと、高野長英らが中国を「支那」と呼んだこと、天皇の存在を根拠に自国を神国と称したことを挙げ、「これこそ不適格な『歴史の建て直し』であり差別思想の発露である」と批判しています。
 また、「どんな理由があるにせよ他国の文化を盗んでいいわけがない」「韓国にはそもそも誇れる文化などない」「日本は韓国から何も受け入れていない」と言い切る「嫌韓流」に対し、高麗が世界最初の金属活字を作ったこと、文禄・慶長の役で加藤清正らが金属活字を奪い、それが天皇に献上されて日本における活字文化の始まりとなったことを挙げて反論しています。


判定:『嫌韓流』の勝ち

総論
 剣道起源論については鄭さんの負け。日本人が大韓剣道会の言い分に不満を持つのはやむをえないことだと思います。鄭さんのおっしゃるとおり自国中心主義はどの国にもあるでしょうが、韓国ほど露骨に他国の文化をおとしめたりルーツを横取りしたりする国をわたしは知りません。
 中盤の「日没処天子」「支那」「神国」も的外れな印象。また『嫌韓流』が武道以外に挙げたウリナラ起源説を否定しておらず、著作権侵害についてはむしろ韓国側の非を認めています。後半は『嫌韓流』の失言を突いて一矢報いましたが、全体的には鄭さんの劣勢は明らかであるように感じました。われわれ日本人にとっては、大昔のことよりも現在進行中の捏造剽窃被害の方が重大です。
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『マンガ嫌韓流』vs反論本を勝手にジャッジ【3】在日コリアン問題

 『マンガ嫌韓流』とそれに反論した『『マンガ嫌韓流』のここがデタラメ』を読み比べ、主観にもとづいて勝敗を判定する企画です。

第3話 在日コリアンへの誤解と偏見の増幅を斬る! 朴一


『嫌韓流』の主張
 敗戦後、朝鮮人は日本を裏切って戦勝国民と偽り、朝鮮進駐軍などと名乗って暴れだした。

朴さんの反論
 在日朝鮮人こそ、日本に裏切られた人びとである。日本国籍を失った朝鮮人の元軍人、軍属たちは日本の援護法から除外され補償を受けられなかった。2000年になって在日コリアンの元軍人・軍属の重度戦傷病者に対して見舞金200万円などを支給する法律が採択されたが、日本人への支給額との格差が著しかった。

わたしの感想
 日本が戦争に勝っていればこんな悲劇はなかったのにと心が痛みます。ただし『嫌韓流』第2話によれば、在日韓国人の面倒を見るべき韓国政府も補償を拒否しているそうですから、むしろそっちの方が大きな問題なんじゃないでしょうか。ぎゃくに日本は遅ればせながら200万円の見舞金を支給しているわけですし。
 朝鮮進駐軍という言葉について朴さんはとくに問題視していませんが、これは2000年以降ネット上に流布されたものであることがほぼ明らかになっているようなので、『嫌韓流』側の減点対象です。



『嫌韓流』
 戦勝国でもなく敗戦国でもない第三国という意味で「三国人」という言葉が生まれた。

朴さん
 三国人という言葉は、戦後の混乱の中で解放された朝鮮人や台湾人が民族団体を結成する一方、闇市での利権をめぐって日本人と衝突するようになったため、日本人が敵対する朝鮮人や台湾人を蔑視する俗称として、この言葉が用いられるようになったものである。差別用語として認知されている言葉を安易に使った作者の人権感覚を疑わざるをえない。

わたし
 『嫌韓流』では「三国人」という言葉の由来を説明しているだけで、とくに差別的な文脈では使われていないように感じます。「なぜそこであえて三国人の説明をしたのか? 差別の意図があったに違いない!」という批判もあるかと思いますが、わたしには「三国人」という言葉は馴染みがなく、差別用語といわれてもピンと来ません。
 ところで、終戦後の混乱期に台湾人や朝鮮人が徒党を組んでヤクザまがいの抗争をやっていたことは朴さんも認めているようですね。日本人、とくに高齢者が「朝鮮人は怖い」という認識を持つのもある程度やむを得ないと理解していいんですよね?



『嫌韓流』
 韓国は国民徴用令に基づいた動員を「強制連行」という言葉にすりかえている。動員は当時の日本国民の義務だったのだから違法ではない。

朴さん
 国家総動員法によって朝鮮人が強制力を伴って労務動員された事実は変わらない。韓国政府は1910年に締結された韓国併合条約を当初から無効とみなしている。だから当時の朝鮮人が日本国民だったというのは日本人の勝手な解釈で、そもそも日本人でない朝鮮人を国民徴用令に従って強制的に労務させたのは違法ということになる。

わたし
 この議論は第2話と重複しますね。認識の違いであり、「デタラメだ」「差別だ」と頭ごなしに批判できるものではありません。松代大本営の案内板の件でも浮き彫りになりましたが、戦後の日本では「強制連行」という言葉が深い議論のないまま使われてきました。これは両国国交の土台を揺るがしかねない問題であることを、われわれは自覚する必要があるでしょう。



『嫌韓流』
 終戦直後に日本本土にいた朝鮮人200万人は「強制連行」されてきたのではない。現在の在日韓国・朝鮮人のルーツは、日本の豊かさに惹かれて渡ってきた移民と、朝鮮戦争を逃れて密入国してきた人びとである。

朴さん
 在日コリアンがみな「強制連行(労務動員)」被害者とその子孫であるかのような言説は確かに間違っている。だが各種統計から推測すれば、日本にとどまった在日コリアンのうち「強制連行(労務動員)」該当者の占める割合は14%に上る。
 また貧困のせいで日本に移住してきた人たちが多いのは確かだが、それは日本が朝鮮で土地調査(1910~1918)を行い無知な朝鮮民衆から土地を収奪したせいである。また1920年代からは、日本国内の食糧危機を回避するために朝鮮からの米輸入を増やした。それによって困窮した朝鮮農民たちは生活の糧を求めて日本や中国東北部に渡った。

わたし
 朴さんのいう「日本が土地調査で農民を追い出した」ってのは本当なんですかね? そんなことをすれば治安が悪くなるし、耕作する労働力も減ってしまいます。食料を増産しておきながら自分が飢えてまで米を輸出に回す農民たちの姿も想像できません。てか日本に売ったぶんだけ金銭収入があったんじゃないんですか? 農民が搾取されるシステムをもう少し詳しく説明してほしいです。
 日本に併合されるまで、朝鮮の農民が国外に出るなんてことは許されなかったはず。経済的に豊かな日本への渡航が可能になったのですから、豊かな暮らしを夢見て日本に渡った人たちも多かっただろうと想像します。



『嫌韓流』
 戦後しばらくは朝鮮人を半島に送還する帰国事業が行われていたのだから、「強制連行」で無理やり連れて来られた人びとがいたとしてもみな帰っていったはずだ。

朴さん
 在日1世を対象にしたアンケート調査によると、終戦後「帰国を準備した」と答えたのが7割に上り、そのうちの6割が帰国しなかった理由に「帰国後の生活のめどが立たなかった」ことを挙げた。これは日本政府が当時の在日朝鮮人に対して通貨1,000円、荷物250ポンド以上の持ち帰りを禁じたことが大きな原因である。また日本企業が在日朝鮮人に対する賃金を未払いのまま放置したこと、日本政府がきちんと補償を行わなかったことも、原因になったと考えられる。

わたし
 帰りたくても帰れなかったコリアンたちが一定数存在したことは確かなんじゃないですかね。でも奴隷同然に働かされてた人たちが持ち出し上限を超えるほどの財産を持っていたとは考えにくいですし、死ぬほど辛い目に遭った人たちなら所持金・所持品制限なんかお構いなしにさっさと帰国してたでしょう。
 朴さんは「労務動員で日本に渡った朝鮮人のうち帰りたくても帰れなかった人たちがどれほどいたのか」「その理由は何か」を示せていないので、『嫌韓流』への反論としては弱いですね。



『嫌韓流』
 高度経済成長期の日本は人手不足で、在日も普通に企業に採用されていた。

朴さん
 在日に対する就職差別はわたしやわたしの身の回りの仲間が実際に体験しているし、各種アンケート結果でも明らかだ。

わたし
 これは朴さんの反論を否定することはできないような気がしますね。「在日コリアンの採用を敬遠した企業も一部にはあった」と『嫌韓流』自身が認めちゃってますし。



『嫌韓流』
 在日であることを隠し通名で受験する者が現れ、その合格を取り消した企業側が裁判に負けて損害を被る事態も発生した。

朴さん
 通名は創氏改名を受け継いだもので法的効力が認められている。それを記載するのは「虚偽の記載」にはあたらない。

わたし
 これは裁判で企業側が負けてるんですからしょうがないですね。



判定 引き分け

総評
 ほんの少し前まで、在日コリアンは「強制連行」で日本に連れて来られた可哀想な人たち、という「常識」がまかり通っていたように思います。それが誤りであると知られるようになったのは意義深いことです。戦後に一部の過激派が狼藉を働いて日本人にトラウマを刻みつけたのも事実でしょう。多数派とされる平和的で常識的な在日コリアンの皆さんが「一部」の連中の暴走を食い止めるためにどれほど努力したのか? そういうところが見えてこないので、在日コリアンを十把一絡げに嫌う風潮が定着しちゃったんじゃないかなーと感じました。偏見かもしれませんが、民団も総連も本国政府の手先っていうイメージしかないんですよね。
 一方で、在日の人たちが日韓両国の法制度の空隙にハマり不利な立場に置かれてきたこと、罪のない人までさまざまな差別を受けてきたことは確かでしょう。朴さんの主張は韓国政府の主張そのまんまな部分があるし反論として不十分なところも見受けられますが、『嫌韓流』側も在日差別をことさら矮小化しようとする姿勢がみられるので、わたしの心証はよくないです。
 あと、朴一さんのこと、わたしはけっこう嫌いじゃないので採点が甘くなってるかもしれません。そこまで言って委員会で孤軍奮闘してる人には同情的になってしまうタチなので。
http://www.youtube.com/watch?v=La-ImLfmfjg
↑この人自身は先祖が日本に出稼ぎにきてキャバレー経営で成功して、自分もキャバレー王を継ぐはずだったという「勝ち組」なんですね。学生時代にクラスメイトたちの前で「じつはおれ韓国人なんだ。これからは本名で呼んでくれ!」と告白した直後、ついつい通名で呼びかけた恋人(日本人)をぶん殴ったというヒデーひとw
 ところで、朴さんのおじいさんは日帝に土地を奪われてやむなく故郷を捨てた可哀想な農民だったんでしょうかね?

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『マンガ嫌韓流』vs反論本を勝手にジャッジ【2】戦後補償問題

 『マンガ嫌韓流』とそれに反論した『『マンガ嫌韓流』のここがデタラメ』を読み比べ、主観にもとづいて勝敗を判定する企画です。

第2話 「補償問題は解決したのか?」 太田修


『嫌韓流』の主張
 国交正常化のための交渉の際、日本側は個人補償を主張したのに韓国政府がそれを拒否した。

『ここデタ』太田さんの反論
 協議の過程で一時期、日本側が「戦時徴用者の事実関係が明らかになれば未払金を個人ベースで支払う」ことを提案したのは確かだが、これはあくまで未払金であって補償ではない。また韓国政府が事実関係を立証できないことを見越した上での発言だった可能性がある。

わたしの感想
 「日本側は個人補償を主張した」という『嫌韓流』の表現は誤解を招きやすいのでよろしくないですね。日本側は補償とか賠償とかいうものは一切認めていないのですから。「補償」「賠償」「未払金」「協力金」「償い金」――戦後処理に関わるお金用語はややこしいですが、きちんと区別して使わないと揚げ足をとられることになりかねません。 わたしもこれまで混同していました。気をつけよう。



『嫌韓流』
 日本は朝鮮半島に残してきた莫大な遺産を手放した。それは韓国の賠償請求額をはるかに超える額だった。

太田さん
 『嫌韓流』が根拠として挙げている数字はいずれも確かな資料が散逸した終戦直後の混乱期に試算されたものにすぎない。たとえそれらの数字が事実だったとしても、植民地支配による有形無形の被害損害を無視しては説得力がない。

わたしの感想
 太田さんは当時の試算額が不正確である可能性を指摘しているだけで、「日本が放棄した財産は韓国が要求した賠償額より多い」という『嫌韓流』の主張を否定するだけの根拠を示せていません。少なくとも、「有形無形の被害がある」というのならその額を具体的に試算して示してくれないと説得力がありません。
 ま、日韓併合は合法であったというのが日本側の譲れない立場ですから、「植民地支配による被害」なんか持ちだしても無意味なんですけどね。議論が完全にすれちがっています。



『嫌韓流』
 日本は5億ドルもの莫大な経済協力金を支払った。

太田さん
 5億ドルのうち2億ドルは貸付であり、残りの供与3億ドルもフィリピン(5.5億ドル)、インドネシア(約4億ドル)、ミャンマー(3.9億ドル)と較べても少ない。また日本国民への戦争犠牲者援護費の支出累計が約35兆円、湾岸戦争への日本の支出金が130億ドルだったことを考えれば、必ずしも「莫大」とはいえない。

わたしの感想
 貸付とはいっても、戦争でボロボロになった日本がそれだけの金を用立てするのは大変なことだったと思います。たくさんの国に同時にお金を払わなきゃいけなかったわけですし。
 日本軍が実際に侵攻した東南アジアと、日本の一部として守られ空襲すらも免れた韓国とでは、支払う額が違うのは当然だと思います。
 また戦争犠牲者の総数は日本人の方が朝鮮人よりも圧倒的に多いのですから、援護費の支出総額と比較するのは無意味です。さらに当時と現代では国家財政の規模も円の価値も全然違うはずなのに、湾岸戦争の支出金と比べるのは乱暴もいいところです。



『嫌韓流』
 日本は韓国と戦争しておらず賠償の必要がないので経済協力金という名目をとった。

太田さん
 これは日韓の対等な交渉の結果ではなく、日本政府が最初から「償いではなく経済協力で解決すべき」という戦略を押し通した結果である。よって補償問題が解決しないのは、強引な政治決着に持ち込んだ日本政府の責任である。

わたし
 外交交渉では日本が一枚上手だったというだけのことでしょう。韓国は補償を要求したものの日本に拒まれ、しぶしぶ『協力金』という名目で金を受け取りました。この事実がある以上、いくら悔しくても条約はひっくり返せません。不満なら締結しなければよかったのです。



『嫌韓流』
 補償問題は日韓基本条約で「完全かつ最終的に解決された」。

太田さん
・その文言は基本条約ではなく日韓請求権協定に記されたもの。『嫌韓流』は基本条約と請求権協定の関係を理解できていない。
・協定で最終的に解決されたのは「財産」の問題であって、補償や賠償は財産ではないから請求権が残っている。
・締結交渉で日本側は植民地支配・戦争による被害に対する「個人補償」を一度も認めていない。外務省の内部文書でも「過去の償いということではなしに韓国の将来の経済に寄与するという趣旨」ならば「経済的援助」を行う意義があると述べている。
・日本が補償・賠償を行わない限り、植民地支配と戦争被害の精算は解決されない。

わたし
 繰り返しになりますが、「不満があれば条約締結しなきゃよかったじゃん」で終わりな気がします。国力の差が条約内容に反映されているとしても、武力や威嚇ではなく平和裏の交渉の結果締結されたものなのですから、韓国には「甘えるな」と言いたいです。支払われたお金の名目にこだわって「おかわり」を要求するのは、アジア女性基金のときとまったく同じですね。



太田さん
 日本政府は植民地支配関連資料や日韓交渉関連資料などを非公開にしているが、早く公開すべきである。

わたし
 これについてはなんともいえません。原則論としてはその通りかもしれませんが、国益に関することですから慎重を期すべきかもしれませんし。これって特定秘密に指定されるんですかね?



判定:『嫌韓流』の勝ち

総評
 この議論は日韓両国が延々と攻防を繰り広げている問題であり、条約に対する理解が足りなかった点などを除けば、そもそも『嫌韓流』が「デタラメ」呼ばわりされる筋合いはありません。わたし個人は日韓併合は合法だと考えているので、韓国側の補償要求には応じるべきではないと思います。『嫌韓流』がいう、「お互い合意の上で結ばれた条約」という言葉には重みがあります。また、太田さんは日本が韓国に支払った経済協力金を少なく印象付けようと恣意的な比較を行っており、これは悪質と呼ばれても仕方ないレベルだと思います。

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『マンガ嫌韓流』vs反論本を勝手にジャッジ【1】2002年W杯問題

 最近「嫌韓本」「ヘイト本」への批判が高まっている中で、それらに対してきちんと反論した本があるのかと思って探してみたら、いまさらですが『マンガ嫌韓流』(山野車輪、2005年)と、それに反論した『『マンガ嫌韓流』のここがデタラメ』(太田修ほか、2006年)にたどり着きました。わたしが嫌韓ネトウヨになったのは2012年夏からなので、『嫌韓流』はリアルタイムで読んでいません。話題になっていることは知っていましたが、「なんかガラの悪い右派系の本らしいな」という印象だけで手に取らずにきていました。
 
 あらためて『マンガ嫌韓流』(以下『嫌韓流』)を読んでみての全体的な感想。
・絵が下手。
・主人公らは美男美女、論敵の在日韓国人やプロ市民らは醜悪に描かれていて嫌味。
・主人公らが驚く描写が大げさ。
・論争の描写がワンパターン。主人公らに言い返せず「うぐぐ…」と青ざめる在日コリアン&プロ市民たちにリアリティがない。たぶん、本物の韓国人やサヨクの皆さんはもっと上手にノラリクラリと言い逃れると思う。とくに、「それは一部の親日派のしたことだ、我々は関係ない!」みたいな反論がまったくないのが不思議。

 書かれていることは現在のネット上にも出回っていることとほぼ同じで新鮮味はありません(そりゃそうだ)。でも当時はそれが読みやすいマンガとして書店にならんだことで、実社会に大きな反響を与えたのでしょう。

 『嫌韓流』がたった一人のアマチュア漫画家によって書かれたのに対し、『『マンガ嫌韓流』のここがデタラメ』(以下『ここデタ』)は、いろんな意味でプロの皆さん10人が集結し、『嫌韓流』の各章を一人ずつ担当して反論しています。「なるほど確かに」と納得できる反論もあれば、「それちょっと言い逃れじゃね?」「逆ギレしてどうするよ」と思うところもあります。

 今回は双方を読み比べ、どちらの言い分に説得力を感じたかを章ごとに勝敗をつけてみたいと思います。わたしはネトウヨなので、多くの場合『ここデタ』への再反論という形になってしまうかもしれませんが、少なくともアマゾンレビューにあふれている頭ごなしの批判よりは、冷静で客観的な判断をするよう努力したいと思います。

第1話 W杯サッカー史に新たなページを加えた日韓大会 姜誠


『嫌韓流』の主張
・2002年W杯では韓国選手のラフプレーと韓国サポーターのマナーの悪さが目立った。
・韓国に有利な誤審が連発し、2004年のFIFA公式DVDの「10大誤審」にこのときの韓国戦が4件も含まれた。
・しかし当時の日本のマスコミは日韓友好ばかりを強調し、事実を報道しなかった。

『ここデタ』姜誠さんの反論
・かのマラドーナすら故意の反則によるシュートを決めたが正式なゴールとして認められている。人間はミスを起こすものであり、誤審がなくなることはあり得ない。
・2002年W杯で誤審が問題になったのは韓国戦だけではない。ブラジル対トルコ、ブラジル対ベルギーのゲームでも誤審疑惑があった。
・この大会で誤審が頻発したのは、国際経験が足りないサッカー途上国からも審判を多く起用したためであるとの見方が有力だ。たとえば予選リーグのコスタリカ対トルコ戦の主審はFIFAランキング100位以下のベニンの審判だった。
・非難するならラフプレーをした選手個人、マナーの悪いサポーター個人を批判すべきだ。
・『嫌韓流』もソウルの反日デモも同じコインの裏表であり、社会的・経済的に不安を抱えた層が狭量なナショナリズムに溺れて両国を対立と分断に追い込もうとしている。
・2002年W杯では、日韓両国民の美しい交流と協同があった。
・大会の立役者でありFIFA副会長(当時)の鄭夢準は「子どもがサッカーをやれば大人になり、大人がサッカーをやれば紳士淑女になる」と言っている。われわれも紳士淑女になるべきだ。

わたしの感想
・10大誤審のうち4件が、単なる誤審ではなく韓国に有利な誤審だったという事実は重く受け止める必要があると思います。
・姜さんが「誤審が多かったのは韓国戦だけじゃない!」として一例に上げたブラジルvsトルコ戦の主審は、韓国人の金永珠氏でした。完全にヤブヘビですよ……。
 金氏は1994年に国際審判資格取得し、2001年にAFCアジア最優秀審判賞受賞をしたベテランとのこと。2002年W杯ではFIFAランキング100位以下の国の審判すらきちんと試合をさばいている(少なくとも大騒動にはなっていない)のに、当時は日本よりもFIFAランキングが高かったはずの韓国の審判がお粗末な誤審を犯したのは奇妙なことです。

・鄭夢準は2014年のソウル市長選挙の演説で、「『韓国代表が02年のW杯で準決勝に進んだのは、鄭夢準が審判を買収したからではないか』と言われたことがある。私は『自分にそこまでの能力があれば大丈夫だろう』と答えた」と発言しました。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140609/frn1406091820010-n1.htm
 冗談のつもりかもしれませんが、あまり紳士的な発言とは思えません。

・韓国サッカーのモラルの低さは、個人の問題として片付けられるものではないことがその後次々と明らかになりました。とくに象徴的だったのが2011年に表面化したKリーグの八百長問題です。中央日報の過去記事を並べてみましょう。

05月26日 プロサッカー選手の八百長関与が事実に
05月27日 プロサッカー八百長疑惑 試合を分析してみると…
05月30日 Kリーグ「八百長」波紋、また選手が自殺
05月31日 自殺したサッカー選手 「八百長はすべて私がさせた」
05月31日 韓国プロサッカー連盟総裁 「頭を下げて謝罪」
06月01日 金品授受・選手自殺…プロサッカー八百長根絶なるか
06月01日 八百長事件で拘束されたプロサッカー選手たちの共通点
06月02日 検察「正規リーグの試合も八百長の疑い」
.06月03日 <サッカー>Kリーガー10余人、八百長試合にベッティング
06月04日 プロサッカー八百長事件 ブローカー2人起訴
06月10日 八百長でサッカー選手14人起訴…暴力団ブローカー確認
06月18日 <サッカー>八百長関与Kリーガー10人を永久除名
06月25日 プロサッカー選手5人を調査中…八百長疑惑捜査続く
07月01日 プロサッカー八百長なら球団追放、Kリーグ中断も検討
07月12日 Kリーグ八百長、監督まで拘束…チーム存続の危機に
07月08日 衝撃のKリーグ八百長、加担者半分が「国家代表出身」
07月06日 Kリーグ八百長、五輪チーム主将の関与に衝撃
07月26日 <サッカー八百長>韓国五輪代表の主将を脅迫した暴力団員が逮捕
08月26日 <サッカー>韓国プロ連盟「八百長関与選手は永久追放」

 こういう事実を前にすると、鄭夢準の発言も"信憑性"がいや増すというものです。

 2002年以降も、とくに日韓戦ではFIFAから再三注意を受けているにもかかわらず、韓国サポーターの政治的な反日アピールが後を絶ちません。サッカーだけでなく野球選手もマナーが悪いことは、WBC日韓戦で姜さんも苦言を呈している通りです。一部の選手やファンの逸脱だとしても、韓国社会がそれを許容・助長させ自浄能力を持たないことが最大の問題なのですから、日本側が韓国人の民族性を疑いたくなるのはやむを得ないことではないでしょうか。

判定:『嫌韓流』の勝ち

総評
 韓国を安易に擁護すると墓穴を掘るという好例でした。アマゾンのレビューも、この章に対してのツッコミであふれています。

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