桜井誠は櫻井よしこを見習え

 大阪市長の橋下氏と在特会の桜井氏の公開バトルが話題になっています。

 10分にも満たない面談でしたが、わたしは動画を見始めて最初の10秒で「うえー」という気分になってブラウザのタブを閉じてしまいました。ああいうケンカ腰のやりとりって苦手なんですよね。そこまで言って委員会ですら、パネリストの応酬に居たたまれなくてテレビの電源を切りたくなることがありますから。

 小一時間おいて気を取り直して、心の準備をしてからもう一度観ました。こんどは最後まで行けました。そこそこ面白かったです。

 わたしは在特会のことをよく知りませんが(ネトウヨを自称してるくせにwニワカというよりモグリ?)、この桜井って人は頭がいいですねえ。よくまあポンポンとしゃべれるもんだと感心しました。あの橋下さんが完全に防戦一方でしたからね。

 動画を見るよりも文字起こしされたものを読んだほうが精神的に楽です。
http://togetter.com/li/734581

(追記:こっちのほうが正確で読みやすいです
→弁護士ドットコムニュースhttp://www.bengo4.com/topics/2190/


 桜井さんの言い分は、極論が混じっていますが筋は通っていると感じました。

橋下「お前な、参政権を持ってない在日韓国人の人に言ってもしょうがないだろ」
桜井「その参政権を求めてるだろ、彼らは」

橋下「そういうことは政治家に言え」
桜井「君は政治家じゃないんだね」

橋下「刑事告発でもなんでもしろよ、民主主義のルールに基づいて」
桜井「こちらも民主主義のルールに基づいてデモ行進やってる」

橋下「お前みたいな差別主義者は大阪にはいらない。民族をひとくくりにしてしゃべるなっつってんだ」
桜井「ということは韓国人はみんな差別主義者かい?」


 こういう切り返しのうまさには、爽快感すら覚えますね。
 でも、じゃあ今回の面談が桜井氏の圧勝かといえば、んー、むしろ負けに近いんじゃないかと思います。口ゲンカには勝っていたかもしれませんが、観客の共感を得られたとは思えません。

 橋下さんの政治家としての一番の強みは、イケメンであることです。対する桜井さんは猫背でメガネで小太り。胸を反らしてどっしり構えているスーツ姿の橋下氏とは対照的でした(橋下さんのあのヤクザな態度もあまり感心できませんけど)。
 さらに残念なことに、桜井さんは声が甲高くて早口で乱暴。これじゃあ観客を味方につけることはできません。対する橋下さんは「国会議員に言え」「選挙に立候補しろ」など、どうでもいいことしか言ってませんが「下品なクレーマーにはもうウンザリ」という態度を貫き通していました。
 巷のネトウヨの中には「なんだ、橋下の方から呼び出したくせに全然反論できてない。桜井会長の圧勝だな」と喜んでいる面々も多いようですが、こんなことでは桜井さんは事情をよく知らない大多数の日本人から「なにあの人こわーい」「ウヨクってみんなああなの?」と嫌われるだけな気がします。

 こういう場面において、見た目(&聞いた耳)の印象というのはとても大切ですよ。
 たとえば同じウヨクでも、産経の加藤前局長はネクタイをきちんと締めたインテリ風イケメン中年だったから、「自由を求める正義の言論人」という席にすんなり収まれたのです。もし加藤さんが髪の毛ボサボサの猫背デブだったら、少なからぬ日本国民から「言論の自由は大切だけど記事の品は良くないし、所詮産経だしなあ…」みたいな受け止め方をされ、他のメディアの論調にも影響を与えたかもしれません。

 しかも今回、桜井さんは橋下さんとの面談の前に、居並ぶ報道陣を頭ごなしに叱責してました。扇子をパタパタさせ、うろうろと歩き回りながら「え? どうなんだ、答えろよ!」と問い詰めるその姿は、横柄な学校教師そっくり。うわあ、嫌だ…。
http://www.youtube.com/watch?v=h6mLFir38f0
 ノッケからメディアを敵に回したら、ニュースや新聞で批判的に報道されるリスクは大幅に上昇します。せっかく自分たちの主張を全国にアピールするチャンスなのに、ますます悪い印象をまき散らしてどうすんだっての。
 メディアへの怒りは理解できますけど、感情に任せて怒鳴り散らして自分を不利な立場に追い込むなんて、まるで反日韓国人そっくりじゃないですか。

 在特会の桜井さんには、同じウヨクの桜井でも櫻井よしこさんを見習ってほしいですね。背筋の通った姿勢、ゆっくりと落ち着いた口調、相手の言い分を最後まで頷きながら聞いた上で、具体例を挙げて反論するあのかっこよさを。サヨク側でいえば、姜尚中さん。あの苦みばしった面長の顔立ちと低音ボイスにはネトウヨのわたしもメロメロです。
 顔や声を見習えというのは無理ゲーですが、少なくともあの人たちの態度や雰囲気は真似することができるはずです。

 今回の面談で桜井さんは「国を憂える一市民」という役に徹して低姿勢に出れば良かったのに。橋下さんを調子づかせて喋らせて、ここぞというときに鋭いツッコミを入れる。その方が断然かっこいいし、二人の議論も建設的になっただろうし、在特会のイメージアップにもつながったでしょう。
 韓国人やサヨクの皆さんは、今回のバトルに「極右同士がなにやってんの??」とニヤニヤしてるんじゃないでしょうか。

 日本のヘイトスピーチ規制は韓国の産経起訴事件と同様、言論の自由に影響を与えかねない重要な問題です。それが「お前って言うな」「うるせえお前」なんてくっだらない応酬で終わってしまうようでは、わたしみたいなにわかネトウヨもがっかりですよ。

 在特会はそういうところでクレバーになれない不器用な人たちだから、朝鮮学校に突撃して裁判を起こされたりするんでしょうね。
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テーマ : ネトウヨ・ネット右翼
ジャンル : 政治・経済

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