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「両国に思惑のずれ」そればっかりの信毎(ていうか共同通信)

 信濃毎日新聞(というか共同通信)の悪いクセは、安倍政権が外国の政府と仲良くしているのを見ると決まって「しかし両者には微妙なズレが」と言いたがるところです。
 昨年7月の日米防衛相会談では「同盟強化 対中で温度差」
 昨年9月の日印首脳会談でも「中国めぐる距離感にずれ」
 そして今回の日米首脳会談でも「同盟強化 思惑にずれ」(3面)。

150429sinmai.jpg

 じゃあ具体的にどんなところからその「ずれ」がうかがえるのかというと、あいかわらず根拠が弱い。わたしが記事を読んだ限り、それらしいのは以下の部分だけでした。

 だが対中抑止力の強化に関するオバマ政権の認識は「首相と一致しているとは言い難い。危機感が薄いのは否めない」(政府筋)のが実情だ。
 オバマ氏に随行して来日したライス大統領補佐官は昨年4月、会食の席で、中国対策を念頭に置く首相から集団的自衛権行使容認に関する説明を聞かされた際に「初耳だったようで、意味が分からず戸惑っていた」(日米関係筋)とされる。オバマ氏側近の一人は今春、日本政府関係者に対し、今回の首脳会談で取り上げたい課題の筆頭に地球温暖化対策を挙げ「対中国戦略を話し合いたい日本との温度差を感じさせた」(関係筋)という。


 …うう、なんだかどうでもいいエピソードですね。首脳会談の結果と関係ないし、たんにライス補佐官や大統領側近さんのボケっぷりを暴露してるだけじゃないですか。日本の集団的自衛権行使容認を米国が大歓迎していることは常識以前の話ですし、今回の首脳会談に関する信毎報道で地球温暖化対策について触れられているのは、日米共同ビジョン声明要旨の中に「気候変動や環境悪化が引き起こす脅威や伝染病への対処」とある部分だけです。

 こんなつまんないエピソードを根拠に、関連記事の中では一番大きな字で「思惑にずれ」と大書するのって、印象操作というより完全に詐欺に近いものがありませんかね。

 むしろ米政府は、日本が軍事的コストを率先して引き受けた点に同盟強化の意義を見いだしている。国防予算に監視、米議会からの削減要求は強まる一方で、米軍の規模見直しや運用の効率化を迫られているためだ。

 信毎はこの部分を根拠に

日本「中国への抑止力」 米「軍事負担肩代わり」

と中見出しをつけているのですが、これって「ずれ」といえるのかなあ。言ってみれば、東アジアの実質的な警察権を米国が日本に禅譲するってことですから、国際社会における日本の発言力は格段に増します。しかも日米同盟は強化されるのですから、米国はますます日本を軽視できなくなるでしょう。
 そもそも尖閣問題が発生したのは1972年の沖縄返還のとき、中国を懐柔したかった米国が「施政権は日本に返還するけど領有権はシラネ」と無責任な態度をとったのが原因です。その意味では日本と米国の思惑は最初からずれているわけで、信毎の見出しは間違いではないけれど今さら大書するほどのものでもありません。
 むしろ、今回の新ガイドライン作成や首脳会談を通じて日米同盟が強化されたわけですから、尖閣をめぐる両国の「ズレ」は以前より狭まったという解釈のほうが素直なはずです。実際、この記事のすぐ下では

日米2プラス2 抑止力強化一致

 との見出しで、日米の外務・防衛担当閣僚が中国の海洋進出に対する抑止力を強化することで合意したと報じています。さらに他のページの関連記事の見出しを並べてみると。
1面
 日米同盟強化で一致 首脳会談 TPP早期妥結へ連携
2面
 成功へ布石打った首相 強固な同盟関係アピール狙う 米側は異例の厚遇
  オバマ氏、日本語交え歓待
 日本皮切りトップ会談 米アジア重視戦略の象徴

 なんですかこりゃ。やっぱり日米はラブラブじゃないですか。
 両国がこれほどラブラブぶりをアピールしなければならないのは、お互いその背後にいろんな不安を抱えているからというのも事実でしょう。AIIB、TPP、対中・対露政策、普天間……その他。
 でも、現在の両国は意見の対立があってもお互いに面と向かって話し合う信頼関係ができています。軍事面で日本の役割が増大すれば、米国相手にさらに対等な交渉ができるようになるわけで、結構なことじゃないですか。もちろん今後防衛費は増えるだろうし自衛隊も甘っちょろい覚悟は許されなくなるでしょうけど、それが「普通の国」ってものですしねえ。

 信毎さんおよび共同通信には、ライス補佐官の態度がどうだったの無名の側近氏が何を言っただの、つまらないうわさ話にすがって詐欺まがいの記事を書くよりも、もっと現実を直視した実のある報道をしてほしいものです。

 ま、同じ紙面の社説の見出しにあるように、日米同盟そのものに批判的なメディアにそんなことを期待するのは無駄でしょうけど。
 
 
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テーマ : 報道・マスコミ
ジャンル : 政治・経済

「謝罪しない安倍は孤立する!」と叫ぶ韓国と信毎が国際常識から孤立していく

2015.04.23 信濃毎日新聞社説

安倍首相演説
70年談話が気掛かりだ

 安倍晋三首相はきのうインドネシアで開かれたアジア・アフリカ会議(バンドン会議)の60周年記念首脳会議で演説し、先の大戦に関して「深い反省」を表明した。
 しかし、戦後50年の村山富市首脳談話に盛り込まれた「植民地支配と侵略」への「おわび」には言及しなかった。首相のこだわりがにじむ内容となった。
 首相がこの夏に発表する戦後70年談話にこうした姿勢が引き継がれる可能性が出てきた。アジアの国々に多大な損害を与えた過去を軽視していると受け取られれば、日本に対する国際社会の目は厳しくなるだろう。
 植民地支配と侵略への反省や謝罪は、時間がたっても忘れてはならないキーワードだ。談話にしっかり入れてもらいたい。
 日本の首相がバンドン会議で演説するのは、2005年の小泉純一郎首相以来である。このとき、小泉氏は演説で、村山談話に沿って過去の「植民地支配と侵略」に触れ、「痛切なる反省と心からのおわび」を表明した。
 その後、戦後60年談話で同じ表現を用いた経緯がある。
 首相は20日夜、民放の番組で「歴史認識では(村山談話などの)基本的な考え方を引き継ぐ。引き継ぐと言っている以上、もう一度書く必要はない」と述べた。一連の表現の踏襲に否定的な姿勢を示している。
 言葉にしなくては伝わらないことがある。それを忘れてもらっては困る。考え方を引き継いでいると繰り返しているばかりでは、具体性や説得力に欠ける。
 内容次第では中国や韓国から対日攻勢を強める口実とされ、これまでの緊張緩和への努力が水の泡になることも考えられる。
 戦後体制の否定と受け取られるような表現ならば、米国も黙ってはいないだろう。
 日本が孤立化への道をたどる恐れも否定できない。
 首相は来週、米議会でも演説する。二つの演説に対する国際的な反応を踏まえ、談話の作成に本腰を入れる考えとされる。
 首相の未来志向に異論はないが、民放では「私の考え方がどう伝わるかが大切だ」と語った。70年談話は首相個人の心の内を語ればいいというものではない、日本が過去を忘れず、今も真摯に向き合っている―。こうした姿勢が国際社会に確実に伝わることが大前提となる。
 首相は談話の影響や重みを肝に銘じてもらいたい。

http://www.shinmai.co.jp/news/20150423/KT150422ETI090007000.php

 信毎さんは小泉氏をやたら持ち上げていますが、彼は在任中に欠かさず靖国参拝をしていた「問題児」だったんじゃないんですか? それと比べ、安倍さんが靖国参拝したのは2013年12月の1回だけ、しかも今回の春季例大祭では中国を刺激しないよう、高市早苗総務相に「22日中は靖国に参拝するな」と釘を刺したとのこと。
(2015.04.23 中央日報日本語版 日中会談に注力の安倍首相、総務相に「靖国参拝先送りを」

 バンドン会議での安倍演説の全文は外務省のHPに出ていますが、あの演説を聞いて日本に恨みを持つ人間がいるとしたら、本物のテロリスト(首相は演説でテロを批判しています)か、よほどの異常者ですね。
 そして案の定、「安倍演説に"謝罪"がなかった!」と騒いでいるのは日本のサヨクと韓国だけでした。

聯合ニュース 2015.04.22
韓国当局者が遺憾表明 安倍氏「謝罪」に言及せず
http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2015/04/22/0400000000AJP20150422003700882.HTML

中央日報 2015.04.22
安倍首相、バンドン会議で戦争に対し「深く反省」…「おわび」表明なく
http://japanese.joins.com/article/405/199405.html

東亜日報 2015.04.23
「植民地支配」や「謝罪」を外した安倍演説
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2015042392348

 韓国は、安倍首相の米国議会演説や70年談話でも、どうにかして「謝罪」させようと躍起になっており、そのためにメディアは「米国が日本に謝罪を要求している!」と必死で書き立てています。

中央日報 2015.04.21
米メディア、安倍首相を圧迫…一斉に「歴史謝罪」表明を要求
http://japanese.joins.com/article/290/199290.html

中央日報 2015.04.22
米下院委員、安倍首相の演説場で「歴史認めて謝罪を」要求
http://japanese.joins.com/article/364/199364.html

朝鮮日報 2015.04.22
対日二重路線の韓国政府、謝罪省く安倍談話に危機感
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/04/22/2015042200730.html

 一方、東南アジア諸国の反応はというと。

朝日新聞デジタル 2015.04.23

安倍首相の演説、韓国が遺憾表明 「おわび」なしを批判

 ジャカルタで開かれているアジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年首脳会議。安倍晋三首相が22日に行った演説について、韓国は、戦後70年で過去の「おわび」に言及がなかった点を批判した。一方、東南アジア諸国に問題視する空気は薄かった。

 韓国外交省の当局者は22日、安倍氏の演説について「深い遺憾の意を表す」とコメント。安倍氏が村山談話など歴代内閣の談話や歴史認識を継承するとの立場を公言してきたにもかかわらず、「植民地支配と侵略」に対する謝罪と反省という「核心的な表現」を落としたと批判した。

 一方、会議に出席したマレーシアのチーク通信マルチメディア相は「(おわびがなかったことに)大きな意味は見いだしていない。日本による占領という暗い時代、残酷な時代を多くのアジア人は心のなかに覚えている。しかし、今は前進すべき時だ。貧困のない、正義ある社会をどうつくるか。協力し合う必要がある」と話した。

 ミャンマーのワナマウンルウィン外相は「アジアとアフリカの途上国と協力を深めていく姿勢が示されて、いい演説だった」と評価。「侵略」や「おわび」については、「特に我々が言うべきことはない」。

 カンボジアのホー・ナムホン外相も「(おわびなどの言及は)安倍首相が判断すること」、インドネシアの外務次官は「演説で触れられていない言葉についてコメントはない」と話し、主な関心は日本によるアジア・アフリカ地域への積極的な経済関与だとした。(ソウル=貝瀬秋彦、ジャカルタ=古谷祐伸、大野良祐)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150423-00000001-asahi-pol

 あらら。あいかわらずタイトルは韓国ベッタリですが、朝日新聞すら東南アジア諸国が「謝罪?どうでもいいよ」とサバサバしている現実を伝えています。
 米国も同様に、「謝罪」の有無にこだわるメディアの質問に素っ気ない態度です。

中央日報 2015.04.23
米国務省、安倍首相のバンドン会議演説について「言及しない」
http://japanese.joins.com/article/444/199444.html

 きわめつけは中国の態度。習近平さんは安倍演説を批判するどころか、演説直後にニコニコ顔で日中首脳会談に応じ「中日関係はある程度改善している」と発言するほどの余裕を見せました。たぶん、AIIBの成功に気を良くしてるんだろうな。
 中国外交部も、国会議員の靖国参拝については批判しましたが、バンドン会議の安倍演説については洪磊報道官が

「報道に留意している。今年は第2次世界大戦終結70周年であり、国際社会は日本が侵略の歴史を直視し、反省して、アジア隣国との和解を推進し、国際社会の信頼を得ることをあまねく希望している。日本側が国際社会の正義の声に順応することを希望する」

人民網日本語版 2015.04.23 http://j.people.com.cn/n/2015/0423/c94474-8882663.html

 と当たり障りのないコメントを発するだけでした。

 結果的に、取り残されて焦ったのは韓国の方だったというオチです。

朝鮮日報日本語版 2015.4.23
中・日首脳会談:韓国の孤立化に懸念の声

この首脳会談について、歴史認識問題や領土問題で冷え切っている中・日関係がAIIB協力をきっかけに和解局面に転じるのでは、との見方がある。このため、日本と今も確執を抱えている韓国の孤立を懸念する声が出ている。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/04/23/2015042300746.html

朝鮮日報日本語版 2015.4.23
中・日首脳会談:安倍演説、「植民地」抜きで韓国を孤立化
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/04/23/2015042300929.html


 今月29日の米議会演説も70年談話も、今回のバンドン会議演説と似たり寄ったりのものになるでしょう。

 同じ反日政策をとる特亜三国ですが、あくまで謝罪と賠償にこだわる韓国に対し、中国は謝罪よりも「反省」を重視してきました。
 中国はゴメンナサイの言葉やはした金なんかよりも、日本の行動を牽制することに狙いがあるのでしょう。
 謝罪や賠償の要求は、日本がそれに応じてしまえば外交カードとしての効力を失います。日本が何度も謝罪しているのにそれをないがしろにしたり、賠償のおかわりを要求すれば、しまいには逆ギレされるし、国際社会からも白い目で見られます。見事にその愚を犯してみせたのがほかならぬ韓国でした。
 それよりは、普段は「歴史を直視すべき」と当たり障りのないことだけを言っておき、日本が気に食わない行動を取った時にすかさず「過去を反省していない証拠だ!」とどやしつける方が、牽制効果は高いでしょう。
 要するに、韓国の反日が宿業的な民族コンプレックスの発露であるのに対し、中国政府は反日を道具として冷静に利用しているのです。そしてそれ以外の国々にとって日本の過去は文字通り過ぎ去ったこと、それよりも未来をどうするかが最大の関心事なのです。…当然のことなのですが。

 そういうことを理解しないまま、盲目的に韓国に同調したり「とりあえず謝っとけ」なんて言う無神経なサヨクさんたちは、そのうち日本の読者からも孤立することになるんじゃないですかね。いや、べつにネトウヨに媚びろというつもりはありませんけど。

テーマ : 韓国について
ジャンル : 政治・経済

村上春樹「この世に絶対的な善悪は存在しない。でも日本は永遠に謝罪しろ」

朝鮮日報日本語版 2015/04/18
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/04/18/2015041800658.html

村上春樹氏「日本は相手国が納得するまで謝罪すべき」

「相手国が『もういい』と言うまで謝り続けなければ」

 「相手国が『きれいに解決というわけではないが、それだけ謝ったのだからもういいよ』と言われるまで、謝り続けるしかないのではないか。謝罪するということは決して恥ずかしいことではない。細かい事実がどうだというのはともかく、日本が他国を侵略したという大筋は事実なのだから」

 ノーベル文学賞候補に毎年挙げられている日本の人気作家、村上春樹氏が17日、東京新聞との単独インタビューでこのように述べた。最近、日本社会の内部で「自分が生まれるよりも前の植民地支配やアジア侵略について、日本は一体いつまで謝り続けなければならないのか」という不満が高まっていることに対し、「相手が納得するまで」という答えを示したのだ。

 この日のインタビューで村上氏は、最近の韓国と中国・日本の関係について「今、東アジアには大きな地殻変動が起こっている」と指摘した。「日本が経済大国で、中国や韓国が開発途上国だった時代には、このような問題が抑えられていたが、中国や韓国の国力が増大した後、このような構造が崩れ、封印されていた問題が噴出するようになった」というわけだ。その上で「相対的に力が弱まった日本としては、自信を失った側面があり、そのような展開を率直に受け入れられない状況に陥っている。3カ国間の対立が鎮静化する前に、一波乱が起こるだろう」と主張した。また「東アジア文化圏にはとても大きな可能性があり、市場としてもとても大きく良質な市場になるはずだ」と強調し「互いにいがみ合っているようでは、いいことはない」と述べた。

東京=金秀恵(キム・スヘ)特派員


 この記事では「東京新聞の単独インタビュー」とありますが、信濃毎日新聞でもいまちょうど共同通信の配信で「村上春樹さん、時代と歴史の物語を語る」という短期連載が行われています。
 2015年4月18日掲載の<中>から一部抜粋。

村上 先日「アルジェの戦い」という1960年代に作られた映画を久しぶりに見ました。この映画では植民地の宗主国フランスは悪で、独立のために闘うアルジェリアの人たちは善です。僕らはこの映画に喝采を送りました。でも今、これを見ると、行われていること自体は、現在起きているテロとほとんど同じなんですよね、それに気づくと、ずいぶん複雑な気持ちになります。
 60年代は反植民地闘争は善でした。その価値観で映画を見ているから、その行為に納得できるのです。でも今、善と悪が瞬時にして動いてしまう善悪不分明の時代に、この映画を見るととても混乱してしまう。

 ◇ ◇ ◇

 ―「この世には絶対的な善もなければ、絶対的な悪もない」「善悪とは静止し固定されたものではなく、常に場所や立場を入れ替え続けるものだ」。「1Q84」に善悪をめぐるそんな会話があります。動き続ける善悪の世界が描かれるのは村上作品の特徴ですね。

(中略)

 村上 ロジックという枠を外してしまうと、何が善で、何が悪かがだんだん規定できなくなる。善悪が固定された価値観からしたらある種の危険性を感じるかもしれないですが、そのような善悪を簡単に規定できない世界を乗り越えていくことが大切なのです。でもそれには自分の無意識の中にある羅針盤を信じるしかないんです。

 ―村上さんの物語はその闇のような世界から必ず開かれた世界に抜け出てきます。その善い方向を示す羅針盤はどこから生まれてくるのですか?

 村上 体を鍛えて健康にいいものを食べ、深酒をせずに早寝早起きする。これが意外と効きます。一言で言えば日常を丁寧に生きることです。すごく単純ですが。


 なんですかねえ。善悪を固定化することのナンセンスさをこれほど理解している村上氏が、どうして韓国のロジックを無批判に受け入れてしまうのか。

 韓国の反日はまさに「60年代の価値観」にもとづいていますから、彼らにとって日本は絶対悪です。だからアジア女性基金は拒否されたし朴裕河氏の著作は発禁になりました。日韓請求権協定を踏みにじったり、日本の集団的自衛権行使容認を批判したり、対馬の領有権を主張したり、盗んだ仏像を返さなかったり、日本大使館前でのデモ活動を容認したり、日本大使にコンクリート片を投げつけた犯人を野放しにしたり、靖国神社への放火犯を逃したり、天皇をわざと「日王」と呼んだり、教科書に口出ししたり、世界中で旭日旗をおとしめたり――。
 こうした、限りなく内政干渉や敵対行為に近い韓国の行動はすべて、加害者である日本=絶対的悪、被害者である韓国=絶対的善、というロジックが思想的根拠になっています。そしてほんの数年前まで、そのロジックが日本社会をも支配していました。
 近年になってわたしみたいな「韓国嫌い」が増えたのは、この二元論を日本人が信じられなくなったからです。

 「日本国民が中韓を嫌うようになったのは、それらの国々に経済的に追い上げられて自信を失ったから」――そんなカビの生えた印象論をいまだに唱え続けてる村上さんには幻滅です。作家なんですから、もう少しわれわれネトウヨをハッとさせられることを言えませんかね。
 日本の経済成長がストップしたのは1991年にバブルが崩壊してからです。それ以降の「失われた20年」を振り返れば、河野談話(1993)、村山談話(1995)、日韓W杯開催(2002)、冬のソナタブーム(2003)、韓流アーティストの紅白歌合戦最多出場(2011)と、政治も文化も韓国ベッタリでした。
 経済的な自信喪失なんか、全然関係ないじゃないですか。むしろあのころは、自国への自信喪失が「サムスンを見習え!」「韓流に学べ!」といった言論を後押ししてた時代でしたよね。

 一方で、現在の日本人の嫌韓感情が、両国の経済関係とリンクしていることは確かです。ただしそれは、

①十分に経済成長を遂げた韓国にこれ以上情けをかける必要はない
②韓国の経済力も技術力も、じつはそれほど大したことない

 という2つの意識が強く働いているのではないでしょうか。
 傾きつつあるサムスン、パッとしないヒュンダイに、正直いって日本人はほっとしています。さらにスキャンダルや内紛続きで機能停止状態の朴槿恵政権を見ていると、「あんなだらしない連中になぜ我が国が70年も前のことでボロクソに言われなくちゃいけないんだ?」という憤りがフツフツと湧いてきます。それが現在の嫌韓派――ていうかわたしの偽らざる気持ちです。

 混沌から抜け出すには、「体を鍛えて健康にいいものを食べ、深酒をせずに早寝早起きする」ことだと、村上氏は説きます。それを日韓関係にあてはめれば、お互い「強くて健全な国と社会を作る」ことが、両国の不和を乗り越えることにつながると言えるんじゃないでしょうか。

 歴史認識問題でいえば、変なイデオロギーにとらわれず、客観的な事実に立脚することが一番大切ですよね。事実に基づき、謝るべきことは謝るけれど、事実と異なることについてはきっぱりと反論する。それが健全な国家関係のはず。では歴史に対する姿勢では日本と韓国、いったいどちらがより「健全」といえるでしょうか? 両国の歴史教科書が海外でどのように評価されているかをみれば、一目瞭然でしょう。

 わたしがネットや書籍を通じて知る韓国の姿は、村上氏のいう「日常を丁寧に生きる」実践が全然できていない印象です。受験戦争に明け暮れてもろくに就職できず、入社できても早期退職を迫られて慣れない起業で借金まみれ。その挙句が先進国トップクラスの自殺率――そんな社会に生きざるをえないのなら、そりゃあ誰かに八つ当たりしたくなりますよね。マゾ的平和国家ニッポンは、韓国にとって貴重なサンドバッグなのです。

>謝罪するということは決して恥ずかしいことではない。細かい事実がどうだというのはともかく、日本が他国を侵略したという大筋は事実なのだから

 道義的責任という意味では、日本は何度も謝罪しているんですよね。韓国側が「大筋」からさらに踏み込んで、慰安婦の強制連行とか日韓協約の正当性といった細かいことでつっかかり、謝罪だけでなく賠償まで要求してくるから問題がこじれているわけで。

 そういうのをすべて無視して「とりあえず謝っときゃいいじゃん」と気軽に言ってのける朝鮮日報の村上春樹さんは、信濃毎日新聞の村上さんとはまるで別人です。この矛盾をどう理解すればいいのでしょうか。
 メディアの歪曲がないとすれば、要するに村上春樹さんは、韓国に対して本質的なところで知識も興味もない人なんじゃないかと想像します。だって彼、ネトウヨになる前のわたしそっくりですから。
 

テーマ : サヨク・在日・プロ市民
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