韓国にとって朴裕河は信管つきサンドバッグ

 朴裕河氏起訴事件は、日韓関係にとって産経加藤氏起訴事件よりも危険な「地雷」になりそうな予感がします。

 加藤事件の場合は、
1.被告は日本でも「極右新聞」として知られる産経の記者。
2.被害者は韓国の現役女性大統領。
3.問題となった記事は、大統領の異性交友を匂わせるような下世話な内容。
4.記事のテーマは日本と直接は関係がない。
5.日本人が当事者のため、日本政府も直接関与せざるを得ない。

 日本の親韓リベラル派にとっては、言論の自由は保証されねばならないというタテマエはあるにせよ、本音のところでは「軽薄な極右記者がどうでもいいことに首を突っ込んで下品な記事を書きやがって…」と苦々しく思う心情があるわけです。
 加藤事件は日韓の外交問題にまで拡大しましたが、逆に言えば両政府の協議による政治判断で決着をつける道もありました(たぶんもう手遅れですが)。そもそも、朴大統領が寛大さを示せばそれで済む話でした(大統領本人はそんな気はないようですが)。

 一方の朴裕河事件は、争点が慰安婦論争の核心部分であるうえに、日本のリベラル系メディアからは著者を批判する声がほぼゼロです。そもそも『帝国の慰安婦』日本語版は朝日新聞出版から刊行されたもの。信毎も先の社説や過去の書評欄で好意的に取り上げてきました。
 朴裕河氏は、日本の左派右派双方から一定の評価を与えられている稀有な存在です。…ってことは、朴裕河氏を弾圧する検察と告発者(元慰安婦≒ナヌムの家)は、日本の世論全体を敵に回す可能性が高いわけです。

 なぜ朴裕河氏は日本人に好まれるのか。「日韓は喧嘩両成敗で仲良くすべき」という主張が日本人の心情になじみやすいという側面は大きいですが、それ以前に彼女が最初から持っている3つの「強み」が大きく影響しています。

①女性であること。
②韓国人であること。
③学者であること。

 従軍慰安婦は韓国人女性の被害が議論の中心です。ニッポンのオトコが「どっちも悪い」と発言すれば「被害者の苦しみを理解せずに一方的な正論を振り回すな」とバッシングを受けかねませんが、韓国女性が同じことを言えば日本の人権団体は何も言えません。
 しかもその女性が評論家やエッセイストなどではなく、立派な大学教授の肩書で、それなりに真面目な研究の成果として発表しているのですから無敵です。彼女を真正面から批判できる人間は、日本国内ではどうやら朝鮮総連系の人(たとえば鄭栄桓氏)くらいしかいない感じです。

 朴裕河裁判は原則として韓国の国内問題ですから、日本政府が表立って介入することはありません。裏返せば、法廷では外圧というブレーキが機能せず、韓国人の国民性が遺憾なく発揮されるということです。それに朴裕河氏って、陰気な黒縁めがねといい静かな語り口といい、論敵の嗜虐心をくすぐる雰囲気を持ってますよね。芯はすごく固そうですけど。
 現在の日韓関係では、ただでさえなんの戦果もないまま大統領が首脳会談に応じたことに、韓国民は不満をつのらせています。「慰安婦は売春婦であり日本軍の同志だった」「日本軍が朝鮮半島で女性を強制連行した事実はない」と公言してはばからない異端学者は、格好のガス抜き相手です。この「祭り」は、教科書の国定化で批判にさらされている朴槿恵政権にとっても悪い話ではありません。
 こうなってしまった以上、検察や裁判所が躊躇する必要はどこにもありません。

 でもそれをやってしまえば、これまで韓国が世界中で展開してきた反日活動は大きな逆風にさらされる可能性が出てくるでしょう。
 もうほとんど世間から忘れられておりますが、米国のダデン教授らが今年5月に発表した「日本の歴史家を支持する声明」は、慰安婦問題について「特定の用語・狭い法律的議論・きわめて限定された資料にこだわるのは、問題の本質から目を背けることである」と指摘し、「正確で公平な歴史」を究明する作業は「民族や性別による偏見に染まってはならず、国や個人の圧力・脅迫から自由でなければならない」と高らかに訴えていました。
 …これ、今回の事件にそっくりそのままあてはまってますよね。朴裕河氏を攻撃する側は、きわめて限定された資料を根拠に、朝鮮人慰安婦が全員強制連行だったことを認めろと迫っているんですから。ダデン教授らの放った援護射撃に慰安婦みずからが当たりに行くというか、日本を包囲するために埋めた地雷をわざと自分で踏みに行くというか。

 こんなアホな人たちに加勢して何の意味があるんだろう…わたしがもしあの声明に名を連ねたSSG187(セカイノサヨクガクシャ187人)の一員だったら、いまごろ絶対に虚脱感に打ちひしがれているところです。
 こうやって無茶な裁判がますます増えて、日韓の溝は修復のしようがない深さまで広がるんでしょうかね。ま、日韓関係なんて、戦争になりさえしなければ御の字、くらいに割りきったほうがいいのかもしれません。・・・靖国神社に爆発物を仕掛けた犯人の国籍は気になりますけど。

帝国の慰安婦
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テーマ : 従軍慰安婦性奴隷制問題
ジャンル : 政治・経済

慰安婦帝国の横暴に信毎すら「韓国疲れ」?

 信毎がようやく朴裕河教授起訴事件について社説を書きました。以下引用(太字引用者)。

http://www.shinmai.co.jp/news/20151123/KT151121ETI090006000.php

朴教授起訴 韓国の名誉を傷つける
11月23日(月)

 旧日本軍の慰安婦問題を扱った「帝国の慰安婦」の著者、朴裕河・世宗大教授を韓国の検察が在宅で起訴した。旧日本軍による強制連行だったとは言えない、といった記述は虚偽であり、元慰安婦の名誉を損なっているとの理由である。

 問題の根っこや背景に目を配り打開への道を探った研究書だ。今度の起訴は世界の人々には、韓国社会が学問の自由に理解が薄い表れと受け止められるだろう。韓国の名誉のためにも残念だ。

 韓国語版が2013年、日本語版が昨年秋に出版された。日本語版は石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞などを受けている。

 本の特徴は書名に示されている。帝国主義の下で軍隊に性的サービスをさせるために動員された植民地女性の人権侵害―。問題をそうとらえている。

 誘拐や甘言で女性を「連れていった」のは多くの場合中間業者だった、と指摘。日本は慰安婦需要をつくりだしたこと、業者の不法なやり方を知りながら募集を中止しなかったことで責任を免れない、と書いている。

 慰安婦は旧日本軍による強制連行の被害者、という韓国内の見方からは距離がある。

 元慰安婦の女性らが昨年朴氏を告訴、出版禁止の仮処分が出ている。加えての起訴である。

 歴史をめぐる学問的な議論に公権力が介入するのは、民主社会ではあってはならないことだ。今度の起訴が研究活動をさらに萎縮させないか心配になる。両国の政府、民間レベルの対話にもマイナスに働くだろう。

 検察は著作を虚偽と認定した根拠の一つに、慰安婦を旧日本軍に強制連行された「性奴隷」と指摘した国連人権委員会の「クマラスワミ報告」を挙げた。この報告そのものが、慰安婦をめぐる論争の対象になっている。

 教授の本がこんな形で問題になるのも、日韓両国の隔たりが依然大きいからだ。当事者は高齢化している。解決のために残された時間は少ない。

 教授も指摘するとおり、この問題で日本政府は責任を免れることはできない。韓国側との対話を急ぎ、歩み寄り可能な解決策を早急に見いだしたい。

 日韓政府はただちに、当事者、支援者、識者などによる「国民協議体」をつくり、半年から1年の期限を区切って問題解決に向けた話し合いに入るべきだ―。

 教授が「帝国の慰安婦」で提言している。真剣に検討したい。


 なんていうか、文章の端々にリベラル紙なりの「韓国疲れ」がにじんでいるようで、ネトウヨ的愛読者の一人としてはニヤニヤを禁じ得ない社説でした。クマラスワミ報告について「論争の対象になっている」と距離をおいた書き方をしてるあたりとかとくに。
 日本のサヨクメディアが必死で「強制連行の有無はどうでもいい、女性の人権が侵害されたことそのものが問題なのだ!」と論点をすりかえてきたのに、当の韓国がこの有様じゃあ、やるせないですよね。
 それでも必死で「日本も悪い!」に持って行こうとする努力が涙ぐましい。

>教授の本がこんな形で問題になるのも、日韓両国の隔たりが依然大きいからだ。当事者は高齢化している。解決のために残された時間は少ない。

 これは完全に本末転倒というか、事実誤認です。信毎は韓国検察を批判してるつもりでしょうが、そもそも朴裕河教授を名誉毀損で刑事告訴したのはこの「当事者」の皆さんです。

2015/11/19 朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/11/19/2015111903093.html

【ソウル聯合ニュース】韓国で出版された書籍「帝国の慰安婦」(原題)をめぐり、ソウル東部地検は19日、旧日本軍慰安婦に対する虚偽の事実を載せ慰安婦被害者の名誉を傷つけたとして、著者の朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授(日本語日本文学科)を名誉毀損(きそん)の罪で在宅起訴したと明らかにした。

 ソウル近郊の施設「ナヌムの家」(京畿道広州市)で共同生活を送る慰安婦被害者11人は昨年6月、朴氏と出版社の代表を名誉毀損で刑事告訴すると同時に、出版と広告の差し止めを求める仮処分を申請していた。

出版と広告差し止めの仮処分申請を受け、裁判所は今年2月、「軍人の戦争遂行を助けた愛国女性」「自発的な売春婦」などと表現した部分を同書から削除しなければ軍慰安婦の名誉を損なう懸念があるとの判断を示している。朴氏は6月、問題となった部分を伏せ字にするなどした修正版をあらためて出版した。


 修正版なんかじゃアタシたちの名誉についた傷は治らないのよ。さああんたたち、やっておしまい! ……とけしかけられた検察が獲物に跳びかかったというだけの話。韓国の検察は権力に忠実なんですね。産経の加藤前支局長の起訴問題と全く同じ構図です。

 こんな有様ですから、起訴の根拠なんかもうむちゃくちゃ。
 朝鮮日報の同じ記事より。

 検察によると、朴氏は慰安婦の動員に関する事実を否定し、自発的に日本軍に協力したという趣旨で著述したことにより、公然と慰安婦被害者の名誉を毀損した。また、同書の「売春の枠組みに入る」や「日本国に愛国心を持ち、日本人兵士を精神的、身体的に慰安した日本軍の同志」などの記述は、客観的な記録と異なる虚偽の事実だと指摘した。

 日本の河野談話や国連の関連報告書、米下院の決議文などを確認したところ、慰安婦は性奴隷も同然の被害者で日本に協力しなかった事実が認められるにもかかわらず、朴氏がこれとは異なる虚偽の事実で被害者の人格と名誉を深く侵害し、学問の自由の範囲を逸脱したと、検察は強調した。


 学者の研究活動に検察が干渉すること自体問題アリですが、さらにその根拠が河野談話や国連の関連報告書(=クマラスワミ報告)、米下院の決議文という…。これらが「客観的な記録」? ええと、誤訳じゃなくて?

 信毎も「クマラスワミ報告は論争の対象になっている」とは指摘していますが、もし論争の対象になっていなければ根拠になりうるのか? …って、そんなわけありませんよね。
 談話を出した河野さんや国連に報告したクマラスワミさんや決議を主導したマイク・ホンダさんは、70年前の当事者でもなければ学術的な研究者でもありません。そんな彼らによって政治目的で作られた文章が、歴史的事実を検証する資料になり得るはずがないのです。
 むしろ、そんなものを証拠資料として提出したら、それらの正当性が法廷で争われることになります。韓国があれほど嫌がっていた「河野談話検証」を韓国みずからがやらなくてはならないという、彼らにしてみれば悪夢のような事態に陥ることになるのです。韓国検察はそれを分かっているんでしょうか?

 件の談話も報告も決議も、突き詰めればみな「被害者」を名乗る女性たちの証言が最大の根拠です。要するに今回の裁判は、朴教授を告発した元慰安婦たちの主張を裏付けるために、本人たちの証言を証拠として提出するという、絵に描いたような自己矛盾が待ち構えているのです。

 日本人なら、左派右派・親韓嫌韓に関係なく今回の裁判の恐ろしさ(&滑稽さ)を理解できるはずです。
 でも、韓国人はそうじゃないんですね。ほとんどの韓国民は「慰安婦ハルモニの怒りはもっともダ」「親日売国学者の自業自得ダ」と無邪気に思っているのでしょう。
 「自由」や「公正」や「論理」なんかより、「ウリナラは悪くない、イルボンがぜんぶ悪い」という根拠のないプライドを維持することの方が最優先なのです。信毎がいくら諫言したところで、韓国人にしてみれば、チョッパリの薄汚れた相対主義なんかに、ウリナラの聖女様たちを汚させるわけにはいかないのです。

 こんな人たちを相手に対話や歩み寄りなんて可能なんですかね? ていうか、これほど恐ろしい「権力」を持っているおばあさんたちに、日本がこれ以上情けをかける必要があるんですかね?
 この社説を書いた信毎の論説委員だって、本当はうすうす分かっているのでしょう。日本と韓国では求める「名誉」の中身がまったく違うということを。
 でも、それを認めたくない。どんな現実があろうとも、日韓和解を呼びかけなければオピニオンリーダーとしての名誉に傷がつく。だから焦って「日韓政府は期限を切って解決を急げ」なんて口走っちゃう。

 落ち着いてください信毎さん。あなたがた日本のマスコミがやるべきことは両国政府をせっつくことではありません。したり顔で提言を並べることでもありません。あなたがたの義務は目ん玉をかっぽじって韓国人の言動を見守り、つぶさに報道することです。それさえきちんとしてくれれば、あとは日本の国民世論がみずから結論を出すはずです。

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「ジャップ」を連呼する朝鮮日報の「先っぽ根性」

 大手の嫌韓ブログやまとめサイトもこぞって取り上げるかと思いますが、朝鮮日報日本語版のソンウ・ジョンのコラムがひどい(太字引用者)。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/11/14/2015111400598.html
記事入力 : 2015/11/14 08:34

【萬物相】「ジャップ」が東京裁判を検証!? 米国の胸中やいかに

 中国の故・周恩来首相は、日本を「奔馬」と表現したことがある。1971年、米国のキッシンジャー大統領補佐官(当時)が国交正常化のため密かに中国を訪れたときのことだ。会談録を見ると、言い争っていた2人が突然意気投合できる議題が出てきた。「日本は考えが狭い」(キッシンジャー)、「島国集団だからか」(周)。キッシンジャーが「日本には核兵器を作る能力がある」と言うと、周は「米国が制御しなければ、日本は奔馬になるだろう」と相づちを打った。

 キッシンジャーは、日本の軍国主義的な属性を抑えるために米軍が必要、と主張した。いわゆる「ビンのふた」論だ。中国をなだめるための外交的修辞だが、キッシンジャーの本心でもあった。キッシンジャーは、日本が軍事大国に成長すると確信していた。そんな冷静なキッシンジャーですら裏をかかれた。米国が苦労して実現した緊張緩和に日本が「ただ乗り」し、先に中国と手を結んだ。当時のキッシンジャーの怒りようが、後日公開された文書に載っている。「数ある裏切り者の中でもジャップは最悪」。ジャップとは、米国で日本人をさげすむときに使われる卑語だ。

 第2次大戦の敗戦から少し経った後、昭和天皇がマッカーサー司令官の執務室を訪ねた。マッカーサーは、たばこを勧めた。天皇の手は震えていた。「真珠湾攻撃は、東條が私をだましてやったこと」と言った。天皇の主張を、マッカーサーは受け入れた。日本の統治に天皇の協力が必要だったからだ。戦犯の「線引き」が始まった。国民をだまして日本を戦争に追いやった指導者だけを断罪することになった。もちろん、頂点には天皇がいた。しかし「東條にだまされた」という一言で、天皇は「だまされた者」に化けた。歴史的な喜劇だ。

 日本は「幸せな敗戦国」だった。第1次大戦の過酷な断罪が第2次大戦をまねいたという教訓から、戦勝国は賠償請求を放棄した。冷戦が始まり、日本の戦略的価値が高まったことも一役買った。最小限の代償が、戦犯裁判だった。太平洋戦争の死者は3000万人に達する。この恐るべき犯罪の責任を取って死刑になったA級戦犯は、7人にすぎなかった

 そんな日本が、何が悔しいのか、裁判を検証するという。「『平和に対する罪』という、戦後に作られた法律で断罪したのだから無罪」と叫びたいようだ。形式をとがめて本質を隠そうとするもので、失笑しか出てこない。周とキッシンジャーが言う通り「島国集団だから考えが狭い」のか。本当に「奔馬」が「ビンのふた」を取って飛び出そうとしているのか。韓中日が過去史で衝突する度いつも日本をひいきしてきた、米国の胸中が気になる。「ジャップは最悪」と、また怒っているのだろうか。

鮮于鉦(ソンウ・ジョン)論説委員


 いくらキッシンジャーの口を借りてのこととはいえ、論説委員という立場の人間が日本をジャップ呼ばわりしていいんですかね? 産経新聞だってさすがに紙面では韓国を「チョン」呼ばわりしませんよ。
 最大手新聞が平気でこういう記事を載せる、それが韓国という国なんですね。

 文章表現だけでなく、書かれている事実関係もけっこうひどい。

 まず、中国との関係をめぐって。先に同盟国との信頼関係を揺るがしたのは、極秘裏に中国との関係改善を図っていた米国の方ですよね。
 わたしは怠惰なネトウヨなので安易にウィキペディアを引用させてもらうと、

当時西側でもっとも衝撃を受けたのは日本であった。この時点でイギリス・フランス・イタリア・カナダはすでに中国を承認しており、西独と日本は未承認で特に日本は台湾との関係が深く、まさに寝耳に水であった。しかもニクソンは別の理由から日本への事前連絡をしなかった。当時ニクソン大統領は日米繊維問題で全く動かない佐藤首相に怒っていたと言われていて、国務省は1日前に前駐日大使だったウラル・アレクシス・ジョンソン国務次を日本に派遣しょうとしたがニクソンは反対して、ジョンソン次官は急遽ワシントンに駐在している牛場駐米大使に声明発表のわずか3分前で電話連絡で伝えた。その時、牛場大使は「≪朝海の悪夢≫が現実になった」として唸ったという。


 ニクソン・ショックで置いてけぼりを食らった日本が、慌てて追いつこうとしたのが1972年9月の日中共同宣言だったんじゃないですか。

1971年7月 ニクソン大統領が訪中計画を発表(ニクソン・ショック)
1971年10月 中華人民共和国が国連常任理事国に認められる(アルバニア決議)
1972年2月 ニクソン訪中
1972年9月 田中角栄首相訪中、日中共同宣言
1979年1月 カーター政権下で米中国交樹立

 1971~72年の中国は、世界各国と国交を樹立する「国交ラッシュ」でした。参照→中国網
 ヨーロッパの西側陣営でもフランスは1964年、北欧なんか中国建国直後の1950年代に国交を結んでいます。米国の盟友であるイギリスですら、田中訪中よりも早い1972年3月に中国と国交を樹立しています。
 かたや、米国が中国と正式に国交を結んだのはニクソン・ショックから8年も後。こんなモタモタした米国に付き合うほうがどうかしています。
 こういう背景を知らないまま日本を「ただ乗り」呼ばわりするのは軽率ですし、知ったうえでの発言ならば不誠実です。

 キッシンジャーの「ジャップ」「裏切り者」発言が報じられたのは2006年。当時の記事はいまもいくつかの個人ブログ等に残されています。たとえばここ
 それによれば、キッシンジャーは田中首相の対中外交を「品のない拙速さ」と批判し、同首相が中国の建国記念日に合わせて訪中する計画を非難したとのことです。

 うーん、この構図、いまの東アジア情勢とそっくりじゃないですか。
 西欧諸国の動きに乗じてAIIBに参加を決めた韓国。抗日記念軍事パレードに出席して中韓蜜月を誇示する韓国。そんな韓国に不満を隠さない日米。
 朴槿恵の親中外交を支持する朝鮮日報が、田中角栄の外交を揶揄するのは完全な自己矛盾です。
 しかも田中首相は、朴正煕がやらかした金大中拉致事件を穏便に処理した功績がありますから、朴正煕を崇拝する保守派の朝鮮日報にとっては恩人のような存在のはず。その顔に泥を塗るようなマネをしてどうするんですか。

 昭和天皇の発言について触れたくだりも、日本世論から批判が出そうですね。「東條に騙された」発言だけを強調し、昭和天皇に卑怯者のレッテルを貼ろうとする悪意として受け取られても仕方ありません。
 天皇の「東條に騙された」発言の詳細については→ここ

 戦時中は大日本帝国万歳を叫んで旭日旗を打ち振っていたくせに、戦争が終わった途端「日本に強いられた」「募集業者に騙された」「すべて親日派のせいだ」と被害者ヅラ&他人事を決め込むような国がとやかく言える立場かっての。
 A級戦犯で死刑になった日本人は7人ですが、BC級戦犯として実刑判決を下された朝鮮人は"わずか"148人、そのうち死刑になったのは"たったの"23 人です。韓国の皆さんは「A級じゃないからまし」なんて思っているかもしれませんが、要するにB級は「戦場で卑怯な真似をした罪」、C級は「人間として許されない非道を働いた罪」ですからね。考えようによっては、抽象的な「平和」なんてものを問題にしているA級よりも根源的な犯罪といえるわけで。

 要するに、この論説委員さんにとって必要なのは過去の政治家の発言の表層部分であって、事実関係や引用元の本意なんかどうでもいいんですよね。不誠実な引用がいずれは自分の信用を落とすことになろうとも、記事を読んだ無知な人々の反日感情を刺激できればそれでいい。
 いかにも韓国らしいやり口です。歴史問題では、人権軽視がアタリマエだった朝鮮人社会の現実を後ろに隠し、日本軍の慰安所制度ばかりを騒ぎ立てる。起源説では、昔の日本の学者が一度「ソメイヨシノ済州島起源説」を唱えたことに固執し、あらゆる反証を無視して既成事実化を図る。……テーマは違っても、手法がみんな同じです。

 韓国人って、そういう人たちなんですね。少なくとも、そういう人たちが世論をリードし、多くの国民がそれを許容・支持しているのが韓国という国なんですね。

 自民党の歴史検証委員会については、わたし自身はちょっと微妙な印象を持っていますが、これもいわゆる「歴史直視」の一つのあり方ですから、しつこくそれを要求してきた中韓が文句を言える筋合いではありません。

 米国は今も日本を「ジャップは最悪」と思っているか? …その答えはソンウジョンだって分かっているでしょう。
 米国の行動基準は「国益にかなうかどうか」。国益にかなうと見れば敵対国の元首だって無罪放免にし(東京裁判)、同盟国に断りもなく敵対国と和解(ニクソン・ショック)する国です。
 そしていまの自民党には米国に楯突く意志はありませんし、むしろ国内のサヨクは日本がますますアメポチ化すると騒いでいます。

 逆に、いまごろになって天皇の戦争責任や米高官のオフレコ失言を蒸し返す韓国に対して、当事者である米国はどう思うでしょうね。
 元国防長官が、韓国の某元大統領を「ちょっと頭がおかしい人物」と評した回顧録を出版したのは去年のことでしたっけ。べつのちょっと頭のおかしい韓国人が米国大使を殺しかけたのは今年のことでした。

 自分たちが置かれている危うい立場に気づきもせず、いまだに「日本をサゲればウリナラの道徳的地位が上がって美国からの覚えが目出度くなるに違いない」とナイーブに信じているのだとしたら、視野が狭いのは島国根性の日本よりも半島根性の韓国の方だろうと。
 しかも同じ半島でも、北朝鮮は歪みつつも彼らなりの「根っこ」がありますが、韓国はフラフラした「先っぽ根性」ですからねえ…。

テーマ : 韓国について
ジャンル : 政治・経済

なぜサヨクはMRJの試験飛行に反対しないのか

 って思うんですよ。
 ねえ? オスプレイなんか試作機の初飛行は1989年、以来何百機も製造されて飛行実績を積んでいるのに、サヨクの皆さんは明日にも今日にも墜落するかのように騒いで抗議活動を続けています。

 かたやMRJは今まで一度も飛んだことのない機体。しかもオスプレイより巨大な図体にジェット燃料を積んでいます。そんな危険なシロモノが初飛行する飛行場はなんと! 軍事基地でもメーカー専用飛行場でもなく、住宅密集地に囲まれたフツーの県営空港。多くの民間機が飛び交うところで初めての飛行試験だなんて・・・! 危険がありすぎる! 危険がありすぎますよね!?
 もしMRJが住宅地に墜落したら、その責任は事前の抗議行動を怠ったサヨク団体にあるといえるに違いないと言わざるを得ないと考えられるのではないでしょうか!!

 ・・・というわけで、MRJ初飛行成功おめでとうございます。サヨクの皆さんは命拾いしましたね。
 三菱が踏み出した大きな一歩は、韓国のみなさんにとっては「戦犯企業」が踏み鳴らす軍靴の音に聞こえるかもしれません。

 なんてそんな下らない思考についつい走ってしまうわたしも、だいぶネトウヨが板についてきたものです。

テーマ : サヨク・在日・プロ市民
ジャンル : 政治・経済

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