「争点じゃなかった」と負け惜しみする護憲派サヨクの自虐ぶり

 参院選が終わったら案の定、左派野党やそれを支持するメディアが叫び出しました。
「改憲勢力が3分の2を占めたからといって、国民の信任を得たとはいえない! なぜなら自民党は憲法問題を選挙の争点にしなかったからだ!」

 確かに自民党は今回の選挙で声高に憲法改正を訴えることはありませんでした。さらに、多くの世論調査では「改憲不要」との声が過半数を占めている状況です。
 かといって、野党側が「与党が争点にしなかったから改憲問題はノーカンな」と言っちゃうのは、あまりにも自虐的な気がします。
まるで選挙の争点は政権与党から一方的に与えられるものであり、自分たちには問題提起する力も資格もないのだとみずから認めているに等しいからです。
 
 だったら彼らは何のために選挙期間中はあれほど喉を枯らして「安倍に騙されるな!」「憲法問題こそ本当の争点だ!」と声を枯らしていたのでしょうか。信濃毎日新聞だって何度も憲法関連の特集を組み、自民党の憲法草案にダメ出ししまくる連載までやっていました。
 「自分たちの力不足で訴えが届かなかった」と反省するのならともかく、一方的に与党側に責任を丸投げする態度がどれほど見苦しく不様であるかを、知的エリートであるはずの政治家やマスコミの皆さんは理解できないのでしょうか。

 そんな無責任な人たちのことですから、もし野党聯合(←誤変換わざとw)が勝っていたら、彼らは与党側の姿勢に関係なく「護憲の精神が国民に支持された!」と勝ち誇っていたでしょう。

 今回、改憲勢力に投票した人たちが、憲法改正論議のことを何も知らなかったなんてことは考えられません。もし知らなかったとすればその人は選挙関連の報道・話題に接したことがなく、政治に何の興味もない人―たとえば知人から依頼された候補に唯々諾々と投票するようなタイプのはず。そんなゾンビ有権者のことは議論の対象にするだけ無駄というものです。
 与党に投票した人たちを現実的視点から分類すると、
①改憲賛成派
②どうせ改憲なんかできっこないとたかをくくっている派
③改憲問題に重要性を感じていないorよくわからない派

 の3パターンに分かれるでしょう。そして一番多いのは③の人たちじゃないかと思います。
 これから安倍政権が改憲手続きに着手する場合、①ならまったく問題なし。②は見通しが甘かった自己責任だからざまあみろ。てゆうか国民投票があるから問題なし。③は事実上の白紙委任だからもちろん問題なし。
 本当に改憲阻止が重要だと思ってる人たちは、野党聯合に投票したはずです。その結果として聯合側は大敗したのですから、政府与党が改憲論議を進めることに反対できる大義なんか、護憲派野党側にはないのです。

 正直言って、我々日本国民にとって憲法は空気みたいなもので、大事なものだと頭では理解していても普段とくに意識することはありません。サヨクのみなさんは「憲法は権力者を縛るために重要だ」と叫びますが、時の政権が民意に反して暴走したとき、それにストップをかけるのは実質的には憲法ではなく世論と選挙です。
 「暴走するアベ政治から憲法を守れ!」とサヨクの皆さんが叫んでいる事実こそ、すでに彼らにとって憲法は権力者を縛る鎖でも国民を守る盾でもなく、むしろ国民が身を挺して守らなければならない繊細なお宝(=骨董品)に堕していることを示しています。
 護憲派サヨクが「憲法が現実にそぐわないというのなら、現実を変える努力をしろ!」なんて無茶を平気で言えるのも、憲法が観念的な象徴(=お飾り)になっているからです。

例の有名なイラスト


 世論調査で改憲反対にマルをつけた人たちだって、多くは「いままで変えずにやってこれたんだから、これからもなんとかなるっしょ」「いざとなれば解釈変更すればいいっしょ」というスタンスじゃないでしょうか。自公はそれをよく知っているから、ことさら改憲を公約の前面に押し出すような愚を犯さなかっただけです。
 まして、野党時代に思わず作っちゃった「ぼくがかんがえたさいこうのけんぽう」を完全に実現しようなんてガキっぽいことは、まさか思ってはいないでしょう。

 一方の左派野党側は、SEALDsなど一部の方々に踊らされて世論を読み違え、憲法問題で自民を責め立てれば追い風にできるという幻想を捨てることができませんでした。
 サヨク系メディアはそろって「憲法論議が深まらなかった。与党は卑怯だ、野党は不甲斐ない」と嘆いていますが(たとえば神奈川新聞)、そもそも左派の皆さんは「憲法を変えてはならない」という立場なのですから、深い議論など成立するはずがありません。
 要するに彼らは改憲問題をダシにして、自民党は極右だ安倍は危険だとレッテルを貼りたかったのに、相手にうまく逃げられて悔しがってるだけなんじゃないですかね。

 たしかに安倍首相は、野党の攻撃をのらりくらりとかわしつつ、ここぞというタイミングでは一気に踏み込んで目的を達成するのが巧みな政治家です。左派から猛反発を受けた安保関連法制、右派から批判された韓国政府との慰安婦問題和解合意、妙な理屈で開き直った消費税延期などはその最たるものでしょう。そういう柔軟性(=したたかさ&図々しさ)を持っているからこそ、わたしは安倍政権に一目置いているのです。

 かたや、民主党政権の歴代首相はどうだったでしょうか。トラストミーの鳩山さん、原発でテンパッてた管さん、中韓を逆ギレさせたうえにあっさり政権を明け渡した野田さん。みんな純朴でワキとツメが甘く、はっきり言って政治の手腕は二流です。現代表の岡田さんもすっごく不器用な感じです。
 2009年のときは、われわれ国民も無邪気に「政権交代すればなんとかなる」と期待することができましたが、共産党に牛耳られた野党聯合政権に幻想を抱ける国民が今更どれほどいるかって話です。

 くわえて今回の選挙では、与野党ともに認める最大の争点だった経済政策について、民進党は「人への投資」「分配と成長の両立」と曖昧なことを言うばかりで、激動する世界経済に立ち向かうための具体的な即効薬を示せませんでした。たぶん、そんな都合のいい薬はあるはずもなく、あったとしたらかなりの劇薬なのでしょう。
 となると、「道半ばからのアクセル」と「ゼロからのスタート」のどちらがましかという選択になりますが、野党聯合に政権が移ったらその時点で政治が不安定化してマイナスからのスタートになりそうだし、サヨクに経済を任せておいたら脱輪すらしかねない。――そう考えてわたしは投票先を決めました。
 わたしに限らず、「よくわかんないけど、与党のほうがしっかりしてそう」レベルの判断で投票した人が多かったんじゃないでしょうか。

 わが長野選挙区では民進党が勝利しましたが、負け惜しみを言わせてもらえば、あれは引退した北沢俊美氏の地盤と共産党の組織票に杉尾秀哉氏の知名度がうまく乗っかった結果であって、民進党の政策がどれほど長野県民の共感を得たのかはよく分かりませんよね。
 ま、ライバルの若林健太氏は黄色いポロシャツがイマイチだったし、負けてべそをかいて「今後の政治活動についてはよく考える」なんてヘタレたことを言ってるようなおぼっちゃん2世議員ですから、負けてもしょうがなかったかなという気はしますけど。

 選挙なんてそんなもの。民主主義なんてそんなものじゃないですかね。
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