弁解を封じるな、論破しろ

牧村朝子さんというタレント&エッセイストさんの文章がインターネットのヤホーに載っていました。

南海電鉄「差別の意図はなかった」発言、マジ絶滅しろ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161012-00002239-cakes-life

要約すると、
「他人に指摘されて「差別の意図はなかった」と弁解する人たちが多すぎる。自分を正当化することよりも、傷つけてしまった相手の痛みをどうするかを考えてほしい」ということです。

南海電鉄の件では、わたしはどちらかというとアナウンスした車掌さんに同情的な立場なので、巷の同志(ネトウヨ)たちはこのエッセイをどう批判しているだろうかと興味津々でコメント欄を覗いてみました。
がっかりしました。

tai***** | 2016/10/12 18:29
何だこの文章は、他をとやかく言えるレベルか?

pse***** | 2016/10/12 18:23
中身云々は置いといて、ブログじゃないんだから書き方考えなさい

mam***** | 2016/10/12 18:27
これほど読む価値のない魅力のない書き方ってあるんだなーと思ってしまうような文章でした。

*a*** | 2016/10/12 18:44
まずは貴方が絶滅して欲しい


などなど、文章の書き方に文句をつけてる人たちがほとんど。
個人的には、牧村さんの文章はずいぶんくだけた感じではあるけれど、エッセイならばむしろ上手な部類だと思います。
コメント欄で文句をつけている人たちは、癪に障るけど論旨についてはどう否定していいか分からないから、とりあえず罵声を浴びせたり文章に難癖つけてる感じ。
こういうレベルの低い反応が日本の立場をますます悪くするっていう大口歩也さんの嘆きには同感ですね。

コメントの中で唯一、わたしが共感したのがこれ。

ugg***** | 2016/10/12 18:50
今、脳内シミュレーションしてみたけど
クレーム客からせっつかれて、
英語が喋れない車掌が
日本人客にも気を使い、外国人客にも不快感を与えないよう、車内放送らしい言葉で即興で喋るのって結構大変だぞ
差別意識なんか無くて単に上手い言葉のチョイス出来なかっただけの人を追い込むヤツって想像力無さ過ぎだろ



そうなんですよね。牧村さんは、このコラムを書く前にどれほど車掌さんの立場になって考えたのでしょうか。

車掌さんが問題のアナウンスをしたのは、車内で乗客の一人が「外国人が多くて邪魔だ」と大声で言ったのがきっかけ。トラブルを事前に避けるため、その大声客を含め、不満を抱えているかもしれない不特定の(日本人)乗客の気持ちをなだめようとしました。その結果が

2016年10月11日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20161011/k00/00m/040/058000c

「本日は多数の外国人のお客さまが乗車されており、大変混雑しておりますので、日本人のお客さまにはご不便をおかけしております」という内容のアナウンス


だったわけです。

このアナウンスのどの部分がどういう理由で差別認定されるべきなのか、きちんと説明できる人がどれほどいるでしょうか。
少なくとも、このエッセイの中にそれらしき部分は見当たりません。
謝罪した南海電鉄側は「日本人でも外国人でも、お客さまに変わりはない。区別するような言葉はふさわしくない」と話しているそうですが、じゃあ乗客を性で「区別」して女性専用車両を設けるのはなぜ問題ないの? という素朴な疑問が湧いてきます。

「~~のためご不便をおかけしております」というフレーズは公共交通機関のアナウンスで日常的に使われているもの。例の車掌さんも、気が立っている一部の乗客をなだめたい一心で、使い慣れた言い回しを何気なく口にしてしまったのでしょう。
おそらく車掌さんは日本語しかしゃべれませんから、当然アナウンスは日本人乗客に向けたものになります。あえて「外国人」を強調したのは、「外国からのお客さまは日本に不慣れですから配慮してあげてください」という、おもてなしの精神を日本人乗客に求めようとしたものである可能性が高いでしょう。

このように想像力を働かせれば、常識的な人間ならあのアナウンスを問答無用で差別的と決めつけることに躊躇するはずです。
女性専用車両が「社会的弱者である女性を守るため」と正当化されるなら、あのアナウンスだって「日本に不慣れな外国人に対して日本人客の配慮をうながすため」という釈明が認められるべきでしょう。

…そんな解釈は車掌に好意的すぎる?
好意的でなぜ悪いんですか。最初から非好意的な先入観に基いて他人を差別主義者と決めつけるほうが、よっぽど重大な人格攻撃です。

でも、牧村さんは批判の手を緩めません。

今回の南海鉄道の件に関しても、「空港に向かう外国人客の荷物が大きくて邪魔だっていう実態を知らずに差別とか言うな」って車内写真をネットに上げている人がいたけれども、本当に無自覚だなあと思う。「荷物が大きい人が邪魔」という現実を「外国人客が邪魔」って色眼鏡で見てしまう、「すみませんが少し場所をあけてくれませんか」という対話すら試みず相手を見た目で判断しひとまとめにして「外国人客が邪魔」と晒したり叫んだりする、そういう自覚されがたい色眼鏡を私は、差別意識と呼ぶ。



この指摘は、最初に車内で「邪魔だ」と大声を出した乗客に対してはアリですが、車内アナウンスに対してはあたりませんね。混雑している列車全体をコントロールしなければならない車掌さんに個別対話を求めるわけにはいきませんから。
大きなスーツケースがひしめく車内の写真を見れば、地元の乗客がストレスを感じるのは無理のないことですし、事態をなんとかしたいと車掌さんが焦るのも当然だと感じます。
車内で「外国人は迷惑だ」と言い放った乗客は批判されても仕方ありませんが、それを穏便になだめようとした車掌さんも一緒くたにするのはかなり乱暴じゃないでしょうか。

牧村さんは、"「差別の意図はなかった」コレクション2016"として、南海電鉄のほかに志布志市のウナギ少女動画、中国の黒人洗剤CMなど3件の事例を列挙して「もっといっぱいあるけどなんか、もういいよね、という気持ちになる。」としています。
よくないですねえ。なぜ直近でもっと大きな話題になった「ワサビ」と「キム・チョン」騒動を挙げないのか。

市場ずしの職人に悪意がなかった可能性が高いことは、すでに本ブログでも指摘しました(過去記事)。
阪急バスの件では、乗車券を発給した若い女性職員は「チョン」を差別語だと知らなかったと証言しているとのこと(こちら)。

彼・彼女らの弁解すらも、牧村さんは「そんなものは保身だ!」と切り捨てるでしょうか。
そうですね、テレビ朝日の羽鳥慎一アナは切り捨てましたね。

Kstyle 2016年10月07日
http://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2054202

羽鳥アナが韓国人への差別発言に苦言「受け手側が感じたのならそれは差別」

チケットを販売した阪急バス側は、「(販売した社員は) 差別的に使用されるこの言葉の意味を知らなかった。また、たくさんの人を相手にするため、当時のことが思い出せないと話した」と立場を明かした。

今回の韓国人差別ニュースと関連し、羽鳥アナウンサーは「もし、社員に悪意がなかったとしても、それを相手が(差別と) 感じたなら、それは差別だ。気をつけた方がいい」と注意を促した。



すいません、ちょっと意味わかりません。気をつけるって、どこをどう気をつければ良かったんですか?
日頃から差別用語の知識習得に励むべきだったとでもいうんですか?

牧村さんはエッセイでこう畳み掛けます。

「差別の意図はなかった」っていうアレ、まじで、絶滅熱望。

傷つけちゃった相手じゃなくて、自分自身の保身に走る。「差別の意図はなかった」っていうアレは、まさにそれにすぎない。

「いじめじゃなくてかわいがり」
「パワハラじゃなくて愛情表現」
「虐待じゃなくてしつけ」
「暴言じゃなくていじり」

このへんの延長線上に、「差別の意図はなかった」がある。これらはみんな、「自分はこういう気持ちだったんですぅ」っていうアピールに走り、「傷ついたならごめんね☆」と謝るフリをしながらも相手のせいにする態度であると、私には思える。



暴力や暴言が行われていた事例を勝手に「延長」し、些細なミスや不幸な行き違いである可能性が高い事例まで「これらはみんな~~」と決めつける。これじゃあ、一部の犯罪者をあげつらって在日コリアン全体を叩くネトウヨと同類じゃないですか。

差別に敏感な人たちって、往々にして無神経&理不尽ですね。
「ワレワレは正義である、よって、なにが正義かはワレワレが決める」
「悪意のある奴はけしからん。悪意のない奴はもっとけしからん」
って臆面もなく言えちゃうんですから。

この手のバッシングは、企業相手に行われることが多いのも特徴です。企業はお客さま相手の商売ですから、文句をつけられたらとりあえず謝罪するしかありません。釈明はできても反論はほとんど許されません。
しかもサヨク的価値観でいうと、企業は"弱者を搾取し富をむさぼるブルジョアジー"ですから、叩く側は「お客様」「被害者様」「強きをくじく正義の味方様」という、三重の座布団の上にあぐらをかいて、左うちわで相手を叩くことができるのです。

「傷つく人がいることを想像しろ!」と叫ぶくせに、世間から叩かれて傷ついている真面目な労働者がいるかもしれないという想像は一切なし。そんな無神経な人たちに、他人を糾弾する資格があるんでしょうか?

「誤解を招いたなら陳謝する」とか「お騒がせして申し訳ない」といった言葉は、たしかに心からの謝罪とは言い難いところがあります。「あんたたちが勝手に誤解した」「世間が勝手に騒いだ」という裏の含意があるからです。
誰が見ても真っ黒なのに、こうした「謝罪もどき」で切り抜けようとする人や組織が多いことは事実。
一方で、ほとんど白に近いグレーなのに世間から猛バッシングを受けるケースだって少なくないわけで、その場合はこういうレトリックが「落としどころ」として機能します。
なぜ日本では、こんな奇妙な謝罪表現が発達したのでしょうか。その背景には、日本を支配する2つの暗黙のルールがあると思います。

1.非があるとされた側は言い訳(弁明)が許されない
2.事実関係はともかく、形だけでも頭を下げれば許される

弁明・釈明が嫌われる社会ですから、どちらに非があるかを決定するのは事実関係よりも場の空気。要するに、論争を嫌い表面的な和を尊ぶ日本人の価値観が反映されているのです。
接客業の現場で「ご不便をおかけしています」という言い回しが安易に使われているのも、牧村さんが「つべこべ言わずに無条件に謝れ、皆がそうすればハッピーになれる」と平気で言ってしまうのも、こうした伝統的価値観にどっぷりハマっているからじゃないでしょうか。

残念ながら、こうした日本的価値観は人類普遍のものではありません。むしろ世界ではマイナーな部類でしょう。日本人の中にだって相手を謝罪させることそのものに喜びを感じるモンスタークレーマーがいますし、海外には隙あらば日本人に「差別民族」のレッテルを貼りたがる人たちが多く住む国もあります。
日本的な「和」を尊重しない相手に安易に謝ればどうなるか、われわれネトウヨはその恐ろしさを痛感しています。

しかも、上記の2つのルールは相互補完関係にあるのに、牧村さんは1だけを肯定し2を否定しています。言論封殺社会の息苦しさを緩和するための潤滑油――レトリック的謝罪を全否定するのは、日本社会が必死で保とうとしている「和」を破綻させる自殺行為です。

差別を憎むのはけっこうですが、相手の釈明を「絶滅」させようとするのは暴力です。潤滑油にまみれたネトネトの世間が気に食わないなら、むしろ存分に相手に釈明させたうえで、その釈明のどこが論理的・倫理的に間違っているかを指摘し、完膚無きまでに論破することこそ、公正な態度ではないでしょうか。

・・・なんてのは、ほとんど中島義道の本に書いてあることなんですけどね。
『私の嫌いな10の言葉』
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ウヨクとサヨク、「言論の自由」に自覚的なのはどっち?

「ネット上の争いでは、リベラルは99%負ける」 。
右からも左からも興味を誘えるいい見出しですね。

ハフィントン・ポストに出た、津田大介氏へのインタビュー記事です。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/10/07/daisuke-tsuda-interview_n_12383414.html

ネット上ではウヨクが元気でサヨクは目立たないことをわたしも感じていましたが、自分の性行で閲覧ジャンルが偏っているだけなのかもしれない、と思っていました。
実感が現実とずれていないことを知ってほっとしました。

ネット上ではなぜ保守の方がリベラルよりも強いのか。津田氏によれば以下の通り。
  • 保守は「自分たちは言論を抑圧されている」という意識がある。だから自らの関心事について熱心に勉強し、自分たちの思想や目指すものを熱心に主張しようとする。
  • かたやリベラルは、テレビや新聞で依然既得権益を確保しているため、そこに安住して当事者意識がない。ITなど新しい伝達技術を敵視する傾向も強く、情報発信に不熱心。
  • そして両者が論争になれば、リベラルは「多様性の尊重」を理念として掲げている以上、保守の主張も多様性の一つとして認めざるを得ない。無理をして相手を否定しようとすると、欺瞞呼ばわりされてしまう。土俵が違うからほとんど勝ち目はない――というわけです。

筋の通った分析だと思いますね。わたしの実感に近いです。
リベラルの人たちの態度って、いろんな矛盾を含んでるんですよね。
自国の与党や首相を独裁呼ばわりしておきながら、本当に独裁をやってる他国にはやたら融和的な矛盾。
自国の与党や首相を説得することもできないのに、いざ他国に攻められそうになったら「対話すればなんとかなる」と信じて疑わない矛盾。
軍属が一人事件を起こしただけで「米軍は出ていけ」と逆上するくせに、コリア国籍者がいくら罪を犯しても総連や民団に抗議しない矛盾。
企業や国家を敵視するくせに、給与や福祉サービスはもっとよこせと要求する矛盾。
教授の椅子とか放送免許とか記者クラブとか押し紙とか、さまざまな既得権を握ってるくせに弱者の味方ヅラする矛盾。

彼らの仇である自民党も、党是と現実のはざまでいろんな矛盾を抱えていますが、それなりに実務をこなしていますから幹部たちの発言には説得力がある。実務を言い訳にできないサヨク野党こそ、主張を見直して矛盾を解消するなり、他者を説得できるだけの理屈を整えるなりしなければならないのに、あまりそこには関心がない感じです。

彼らが力を入れていることと言えば、「子どもたちの未来のために」「子育て中のお母さんたちは」「お年寄りがいきいきと」――なんてかったるい物言いで有権者に取り入るか、街頭で「米軍は出ていけ」「アベ政治を許さない」「9条を守れ」「日本しね」と騒ぎまくるかのどちらか。さもなければ日曜朝のテレビでインテリぶったおっさんどもがしたり顔で愚痴を言い合ってるイメージです。

このインタビュー記事のコメント欄に、典型的リベラルな感じの方の投稿がありました。
失礼ながら引用させていただきます。

現代の日本人は、自由や人権の尊重される世の中が、水や空気と同じく
「あって当たり前」
「どれだけ軽視しても絶対に壊れない不滅の秩序」
であると錯覚している部分があるのではないでしょうか
だからヘイトスピーチや、過激な国粋的、民族主義的、全体主義的思想を平気で主張する、あるいは黙認、追認する
自由や人権や平等を享受できる日本(少なくともその実現に邁進してき戦後日本)の当たり前の風景が、人類が過去流してきた大量の血と汗と、膨大な屍の上で、ささやかに実った果実であること、
このささやかな果実にすらありつけず今も世界中で血が流れ続けていることを今一度私たちは認識することが必要と思います
誰かを排斥したその次には、もしかしたら自分や家族が排斥の対象になるかも知れないという想像力が欠けているように思います
平和ボケという言葉はかつてはもっぱらリベラルの側に投げかけられるものでしたが、今では保守、右翼の人々に一層似合う言葉かも知れないと感じています



この文章、リベラルの多くは「そのとおり、いいこと言う!」と共感するでしょうけど、津田さんが言ってる「土俵が違うのでリベラルは保守に99%勝てない」のいい例だと思いますね。

>現代の日本人は、自由や人権の尊重される世の中が、水や空気と同じく
>「あって当たり前」
>「どれだけ軽視しても絶対に壊れない不滅の秩序」
>であると錯覚している部分があるのではないでしょうか

錯覚してるのはリベラルの方でしょう。桜井誠とかが「在日は出ていけ」と叫んでいるのは、このままでは日本人の自由や人権が外国人に奪われると危機感を抱いているからです。
日本人の自由や権利を守るためにも、いざとなれば血や汗を流すことも覚悟すべしと訴えているのです。

>誰かを排斥したその次には、もしかしたら自分や家族が排斥の対象になるかも知れないという想像力が欠けているように思います

思想が異なる他者を排斥し抑圧してきたのはおまえらリベラルじゃないか、というのが保守側の主張です。
総連や民団を批判するのは保守の自由。その保守を批判するのはリベラルの自由。そのリベラルを批判するのも保守の自由。
あとはどちらの主張が説得力を持つか、日本の国益にかなっているかを国民に判断してもらえばいい。
「差別だ」「民族主義だ」「ファシズムだ」――安易なレッテル貼りで保守の議論を封じ込めようとするリベラルは、「売国奴!」と連呼するしか能のない雑魚のネトウヨと同レベルです。ボス格である保守論客には勝てないでしょう。

極右wの安倍政権のおかげでヘイトスピーチ規制法が成立しましたから、「ヘイトスピーチをするな」という批判は正当です。けれどそれは相手の発言がヘイトスピーチであることをきちんと論証できることが前提です。国粋主義や民族主義に至っては、それに関連する主張が法律で禁止されているわけではありませんから、それらがどうして日本の不利益となるのかをきちんと指摘できなくてはなりません。あ、言っときますけど「軍靴の音ガー」は聞き飽きましたので。
考えてみれば、共産党が大きな顔をしていられるこの日本で、民族主義政党や全体主義政党が存在を許されない理由はないですよねえ?
……そういう面倒くさい議論に応じる気力と根性が今のリベラルにあるのかどうか。そこを津田さんは問題提起しているのだと思います。

特亜諸国の実態が広く知られるようになり、リベラルが弱体化してくれたおかげで、保守はだいぶ自己主張をしやすくなりました。言論の自由のありがたさを実感し、さらなる権利拡大を目指して張り切っているのはむしろ保守側なんですよね。
現実社会ではまだまだリベラルの圧力が強く、愛国的な言動はしづらいのが現実です。デモやイベントでもないのに旭日旗Tシャツなんか着て歩いてたらちょっとアレですもんねえ。

…そう、ぜいたくなんですよ。リベラルの皆さんが「日本しね」とか「安倍は人間じゃない、叩き斬ってやる」とか叫んでも平気でいられるのは。
そのうち、テレビや新聞でも保守がリベラルを凌駕すれば、「民族差別だ!」のレッテルパワーと「売国奴だ!」のレッテルパワーが逆転するかもしれません。
そんな世界が嫌ならば、リベラルのみなさんは、せめてわたし程度のにわかネトウヨは調伏できるようにがんばってほしいものです。

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「わさびテロ」があぶりだす韓国人の日本蔑視

大阪市場ずしのワサビ騒動は、なかなか興味深いですね。

始まりは先月30日ころからネットでの噂が取り上げられるようになったことのようです。いまさらですが、時系列を追ってみましょう。

10月1日、まとめ系サイトで話題になり始める。

億ったー
【悲報】市場ずし難波店のクチコミが外国人の苦情だらけな件
http://okutta.blog.jp/archives/6948555.html

ゴゴ通信
大阪の寿司屋が韓国人客にとんでもない嫌がらせ行為で炎上 大量のわさびを入れたり差別発言
http://gogotsu.com/archives/22233

10月2日、韓国メディアが取り上げ始める。

インサイト
日本大阪寿司屋で「韓国人」相手に繰り広げられる「わさびテロ」
http://www.insight.co.kr/newsRead.php?ArtNo=77253

同日、運営企業が公式発表。外国客へのわさび増量を認め謝罪するも、差別の意図は否定。
http://ichibazushi.com/

10月3日、日韓の大手メディアも取り上げ始める。

朝鮮日報コリア語版
「韓国人に”わさびテロ”と言いながら嘲笑―日本、大阪の寿司店論議」
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2016/10/03/2016100300898.html

NHK
外国人客に多めのわさび すし店運営会社が謝罪
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161003/k10010715561000.html

ハフィントン・ポスト日本語版(執筆者:吉野太一郎)
市場ずし難波店、外国人観光客に"わさびテロ"? 運営会社が事実認め釈明
http://www.huffingtonpost.jp/2016/10/02/ichiba-sushi-wasabi-terro_n_12298186.html


この騒動は、発端がネットであるせいもありますが、どうもあやふやなところが多すぎます。

市場ずしが一部の客に向けてわさびを多めに出していたのは、会社側も認めている所だから議論の余地がありません。でもそれ以外の点は、何がなんだかどうもよく分からない。

10月3日付けのハフポストによれば、騒ぎの情報元の一つであるらしいGoogleのレビューで店に対するクレーム投稿は数百に上っていたようですが、炎上後の口コミはすべて削除されたのか、わたしが確認した10月8日夕方の時点では難波店への口コミは17件、直近の投稿は3週間前のものでした。
会社側は「外国人客に対して一年以上前からわさびを増量していた」と説明していますが、難波店のGoogleレビューで韓国人から寄せられた批判的感想は「注文した品をなかなか持ってこない」「料理の出し方が悪い」といったものであり、ワサビが多すぎるとか陰口を叩かれたという苦情はゼロ。韓国人ながら★5つをつけている人も少なくありません。
ブログでも好意的に評している韓国人を見つけました。こちらとかこちら(ともにコリア語)。


それでもあえて嫌がらせ行為が事実だったと仮定したうえで、犯人を想像してみましょうか。
韓国や中国からのお客は大切なお得意様であり、店はコリア語のメニューも用意していたくらいですから、店ぐるみや会社ぐるみでの「犯行」は考えられません。となると店の売り上げに責任を持たない人物の仕業でしょう。

寿司職人は狭い店内のカウンター越しに客とじかに接する立場です。客からクレームをつけられたら逃げも隠れもできませんし、上司や同僚の目もあります。日本語をうまく話せず寿司に馴染みのない外国人なら泣き寝入りするだろうと踏んでいた可能性も無いわけではありませんが、間違えて日本人に「テロ」してしまう危険性や、弁の立つ在日コリアンに指摘される危険だってあります。土地柄、在日ヤクザさんに絡まれる恐れだってあるはずです。
それだけのリスクを冒してまで外国人に嫌がらせを続けていたとすれば、「犯人」は相当性格がねじくれた人物ですから、もっと早くにクビになったり、問題になっていても良さそうなものです。それとも「犯人」はつい最近入った職人なのでしょうか。

しかし当初の韓国ネットメディアでは、「わさびテロ」の店舗として難波店だけでなく道頓堀店(=正しくは千日前店)の名が挙がっており、千日前店では4週間前から「わさびテロで有名なお店」などの書き込みが見られます。「犯人」は複数いたのか、それとも一人の犯人が店を掛け持ちしていたのか?

…そんな無理な想像を働かせるより、「職人さんは外国語が苦手だったので、客にいちいち好みのわさびの量を尋ねることを避け、彼なりに気を利かせて増量を常態化させていた」と理解した方が素直な気がするんですけどね。

ま、問題の店を利用したことすらない外野がいくら詮索したり想像したりしてもあまり意味はありません。正確なことを知るには第三者の厳しい目で事実関係を調査検証するしかないでしょう。
しかし会社や日本のメディアがそこまでやることはないでしょうし、日本世論が積極的に店側を擁護する雰囲気もありません。
比較的冷静にネット世論を分析している日本人の中にも、「「市場ずし」がワサビを大量に入れて出した問題は、韓国人観光客への差別が目的ではない気はする」と結論づけておきながら、店員が客にワサビで嫌がらせしていたことは事実と認定し、運営会社の釈明について「日本人にも被害をおよぼしたことを隠すために、外国人だけ区別したという主張を選んだ」のではないかと推測したうえで、そこに日本人の差別意識を見ようとする人がいたりします。→こちら
うーん、わたしはあの釈明文から差別の匂いは感じなかったけどなあ。ワサビの辛さが原料やネタや人によって大きく変わるように、ものごとへの感度は人それぞれですね。

一般的に日本人は事実関係を重視しますから、たとえ同胞が外国人にイチャモンをつけられていたとしても、ある程度証拠が揃わないうちは擁護に力が入りません。ことに差別問題では、下手に首をつっこめば自分まで叩かれる危険がありますから慎重にならざるを得ません。
ラーメン屋だって麺の硬さだのトッピングの種類や量だの事細かく指定できるこのご時世で、刺激物であるわさびを、相手は外国人だからという理由だけで一方的に増量したんだから、ずさんな対応だったと批判されても仕方ないんじゃないの――なんて他人事のような正論が先に立ちます。
もしこれが反対に、日本人客が「韓国の店で大量に唐辛子を入れられた」と訴えた事例だったらどうでしょう。韓国世論は間髪入れず「捏造だ」「妄想だ」「侮辱だ」「謝罪しろ」と反撃に出たに違いありません。実際、その手の事例は複数あるわけで(参考:日韓問題初心者向け)。

相手から批判されたら、事実関係はさておきまず反撃。これは自己防衛の方法としては正しいのかもしれませんね。韓国みたいなのが相手の場合は。
身内といえども無条件に擁護しない姿勢は確かに理性的で公平な態度ではあるけれど、それが評価されるのは理性と公平性に価値を認める社会の内部に限られます。案の定、日本側が対応にもたついているすきに韓国側は世論とメディアが団結して今回の騒動を「民族差別の証拠」として既成事実化し、勢いを駆って阪急バスまで叩き始めました。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/10/06/hankyu-bus_n_12370072.html

この構図、何かに似てませんか。そう、慰安婦問題とそっくりなのです。
案の定、さっそくハンギョレのキル・ユンヒョン特派員がこれら話題を安倍首相の毛頭発言とからめ、反日コラムに仕立て上げてきました。

2016.10.08 ハンギョレ日本語版
[記者手帳]日本の嫌韓と韓国の反日
http://japan.hani.co.kr/arti/international/25349.html

わさび・韓国人卑下するバス乗車券など日本の根深い嫌韓と 
日本の政治家の妄言に反応する韓国の反日は異なる 
さらに気がかりなのは第2韓国学校の見直しなど公的な嫌韓政策


(略)
 最近、日本国内の嫌韓の流れに敏感に反応せざるを得ない在日同胞のフェースブックの友人たちから、相次いで不快な話を聞いた。一つは、韓国人観光客が多く訪れる大阪の「市場寿司」難波店で、「韓国人観光客が日本語がわからない様子だと、従業員同士で『チョン』とあざ笑いながら料理を作る。わさびが多く入った寿司を食べて苦しい顔で涙を流すお客さんを見て、『あの顔見た?』と言いながら笑っている」という内容だった。

 それでなくとも息をすることすら苦しい毎日なのに、急激な疲労感に襲われて記事にしなかった。再び数日後には関西地域の大手バス会社である「阪急バス」の従業員が、4月19日、大阪梅田から兵庫県の有馬温泉に向かう韓国人のバス乗車券に「キム・チョン」という名前を書いたというニュースを聞いた。キム・チョンを日本語に訳すと、「鈴木チョッパリ」(下駄をはいた奴という意味で日本人を卑下する言葉)になるだろう。バス会社側は6日、日本のメディア取材に「聞こえたまま入力したもので、悪気はなかったと考えている」と釈明したが、その言葉を誰が信じるだろうか。(略)



事実確認は一切せずに韓国側のネットの噂を丸呑み。でも日本企業の釈明は「その言葉を誰が信じるだろうか」と一刀両断。

チョッパリなんて名前の日本人はいませんが、チョンもしくはチョンに似た響きの名を持つ韓国人はいくらでもいます。阪急を責める前に、せめて当事者であるキム氏の下の名前やそのときの言い方が「キム・チョン」と聞こえる可能性がなかったかどうかくらいは検証すべきなのに、この件を報じた韓国メディアはハンギョレを含めどこもそれに触れていません。

 多くの日本人が、韓国には「反日」があるではないかと反論するだろうが、韓国の反日には日本の嫌韓のような他の民族に対する差別・蔑視・呪いの感覚はない。韓国人のほとんどが日本人の誠実さや勤勉さを尊敬しており、毎年ノーベル賞受賞者を出している日本の基礎科学の底力に驚嘆している。反日感情が噴出するのは、日本が過去に犯した植民地支配と侵略の歴史に対し、正しく謝罪する姿を見せないような印象を与えるときくらいだ。過去の歴史的経緯を見ても、韓国は日本を侵略して殖民支配したことも、言語や文化を奪おうとしたこともない。また、首都に大地震が発生した際、怪しそうな人に「15円50銭」と言わせて、正しく発音できなかった人を虐殺したこともない。



自分たちは間違っていない。そう言い切ってしまえるところに、われわれ日本人との断絶があります。
キル記者は「韓国人は日本の誠実さを尊敬している」と言います。実際、韓国人の不誠実さを嘆き、日本を見習うべきだと訴える声は、韓国メディアからたびたび聞かれます。
だったら日本人が歴史に対しても誠実である可能性、寿司屋やバスの利用客に対しても誠実である可能性を考慮してもよさそうなのに、それらについては「誰が信じられるだろうか」と頭ごなしにバッサリ。結局、自分たちに都合のいい日本人観を手放す気は毛頭なく、他にも日本を叩ける差別ネタがあればフル活用する気が満々なわけです。

そしてキル記者は、2012年以降は日本へ行く韓国人観光客が増加していること、逆に韓国に行く日本人観光客が減少していることを根拠に、「韓国人が日本を好いているのに、日本人は一方的に韓国を嫌っている」と印象づけます。

 韓国人がどれくらい日本を好きなのかを示す統計がある。最近3~4年間の急速な関係悪化にもかかわらず、日本を訪れた韓国人の数は、2012年の204万人から、2013年には245万人、2014年には275万人、2015年には400万人に急激に増えている。今年は8月までで、すでに328万人が日本を訪れた。この勢いだと、今年日本を訪れる観光客の数は500万人を超えるかもしれない。これに比べて韓国を訪れる日本人観光客は2012年の351万人から2013年には274万人、2014には228万人、2015年には183万人に急速に減った。



…なんですかそりゃ。じゃあ[訪韓した日本人数>訪日した韓国人数]だった2012年以前=第2次安倍政権以前は、日本人が熱心に韓国を好いていた一方で、韓国人は日本を嫌ってたという解釈が成立しちゃいますけど、それでいいんですか?
日本人観光客の減少は確かに嫌韓ムードが影響しているとは思いますけど、最大の要因は為替相場でしょうに。
訪日韓国人の増加が日本への愛によるものだとしても、ではなぜ日本は韓国人に愛されるのか? それはほとんどのお店が韓国人をきちんと「おもてなし」してくれるからでしょう。つまり、今回の「テロ」疑惑がたとえ事実だったとしても、それは一部の例外であることを示しています。
ほとんど論理が破綻しているにもかかわらず、キル氏は堂々と筆を進めます。

 問題は、このような現実に対処し、管理していく日本政府の姿勢だ。 最近、日本では「ヘイト・スピーチ防止法」などが施行され、大規模な嫌韓集会は減少した。常識的な日本人なら、当然わさびとチョン事件を恥ずかしく思い、対策を考えているだろう。

 一方、日本政府は、国が直接乗り出して高校無償化の適用対象から朝鮮学校を除外するなど、露骨な民族差別政策を展開している。これらは対北朝鮮制裁の一環ともいわれているが、韓国も例外ではない。右翼の小池百合子・東京都知事は前任の舛添要一知事が事実上決定した第2韓国学校の敷地貸与案を見直す方針を示した。

 今月3日、日本の安倍晋三首相は、日本軍「慰安婦」被害ハルモニ(おばあさん)に「お詫びの手紙」を送ってほしいとの韓国の要求に、「毛頭考えていない」と言い放った。米国が同じ要求をしてもそのような言葉を使っただろうか。安倍首相が自ら示してくれた韓国に対する根深い蔑視感情を考えると、その国の国民が、韓国人が食べる寿司にわさびを多めにいれたり、乗車券に「チョン」と書いたとしても、それほど驚くべきことではない。



安倍政権が成立させたヘイトスピーチ防止法に言及しておきながら、そのことは評価せずに他の気に食わない政策や発言ばかりをあげつらう。そして今回の「テロ」疑惑と結びつけ、「日本人は上も下も差別主義者ばっかりだ」と印象づける。理屈を超越した見事な朝鮮論法です。
韓国の知的エリートがこういう「不誠実」な記事を平気で書くから、わたしみたいな嫌韓ネトウヨが増えるのです。

キル特派員は「われわれが日本を嫌うのは歴史問題だけだ」と言いますが、反対ですよね。あなたがたは自分たちの反日感情をすべて歴史問題に結びつけて正当化しているだけです。
一流紙がこんな記事を載せるくらいですから、今回の騒動が韓国人のただの被害妄想、下手すりゃ悪意ある中傷だったとしても、わたしはまったく驚きませんよ。

テーマ : 韓国について
ジャンル : 政治・経済

ハンギョレの「合意固辞論」が陰険すぎて哀れなレベル

ハンギョレ新聞の東京特派員、キル・ユンヒョンという記者が、カッとなると見境がなくなる韓国人の典型ともいえるすばらしいコラムを書いてくれました。

2016.10.07 ハンギョレ日本語版
[特派員コラム] 12・28合意と決別しよう
http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/25340.html

コラムの中でキル氏は、例の安倍首相の国会答弁をテレビで見ていて最初は言葉の意味が分からなかったこと、それが「毛頭=毛の先ほども」であることを教えられて「堪えきれない怒りとこの上ない無力感」に襲われたと述懐しています。
われわれ日本国民にとっては、「毛頭」という言葉に挑発的な意味はさほどありません。安倍首相の言い方も、べつに当該フレーズを厭味ったらしく強調したわけではありません。安倍さん自身、韓国世論がこれほど猛烈に反発するとは思っていなかったんじゃないでしょうか。

シンシアリー氏の解説によると、韓国では物事をキッパリ言い切るのは上の者(甲)が下の者(乙)に接するときの態度だそうで、つまり今回の韓国の火病ぶりは、日ごろから日本を下に見ていたことの証拠なのですね。

キル特派員によると、韓国社会では12・28合意について、「合意なんか破棄しろ」派と「あれこれ追加要求すればいい」派とに分かれて対立していたのだそうです。
…えっと。「合意をそのまま履行しよう」派はゼロだったという理解でいいんですかね?

分かってたつもりではいましたけど、韓国の皆さんってほんと、社会性に欠けた人たちなんですね。「最終的かつ不可逆的に解決」との文言がある以上、合意にないことを追加要求してしまえば、その時点で合意違反のそしりを受けても仕方ないでしょうに。

ウリナラは日本よりも上の存在だから、いくらでも追加要求していい。
それなのに日本は下の分際で、ウリナラの要求をキッパリと断りやがった。
せめて断るにしても、下相応の口の利き方ってものがあるだろう。
無礼千万なチョッパリめ、いったいどうしてくれようか。

…というのが、キル記者の「堪えきれない怒りとこの上ない無力感」の中身でしょう。
これ、純粋な民族差別ですよね。
日本が戦犯国家だからとか、日本は過去を真摯に反省していないからとかいう理由で正当化できるものではありません。

合意に不満なら、日本に謝罪して10億円を返還するのが道理というものでしょう。
でも、キル特派員が提言する「決別」方法はまったく違うんですね。

 これからどうすべきか。第3の道を提案してみる。名付けて「合意固辞論」である。

 韓国政府は、日本側に傾いた12・28合意という不利な戦場から組織的に退却すべきだ。この合意を何とか正当化しようとする痛ましい努力はやめてほしい

 まず、「和解・癒やし財団」は日本政府から受け取った10億円の執行を停止し、状況を静観しなければならない。さらに、日本政府の関心事である少女像の問題について、もう少し原則的な立場を明らかにする必要がある。韓国は過去の合意で「少女像について関連団体との協議などを通じて、適切に解決されるよう努力する」としただけで、移転そのものを約束したことはない。安倍首相の言葉をそのまま返すと、少女像の移転は「(合意)内容の外」である。

 政府は合意で「国際社会において、この問題について互いに批判・非難することは控える」と約束した。この約束は、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)などの民間団体が女性の普遍的な人権懸案である慰安婦問題を解決しようとする国際的な努力まで拘束するものではない。政府は、民間団体の活動を今よりも積極的に支援する必要がある。慰安婦問題という歴史的な痛みを経験した韓国社会が、最終的に到達すべき目標が12・28合意でないなら、徐々に、しかし明確な方向性を持って、合意と決別していかなければならない。



彼の主張を整理すると、

1.日本政府から受け取った10億円の執行を停止する。
2.状況を静観する。
3.慰安婦像に対して原則的な立場を明らかにする。
4.政府が民間団体に出資して国際社内でも反日活動を強化する。

…「名付けて合意固辞論である(キリッ」とか「明確な方向性をもって決別せよ(ドヤッ」とか言ってますが、日本に10億円を突き返すわけではなく、正式に合意破棄を通達するわけでもない。慰安婦像の移転を断固拒否すると宣言するわけでもない。「もう少し原則的な立場」って、なんですかそりゃ(失笑。
要するに、日本との和解に向けた努力をのらりくらりとサボタージュし、裏から手を回して合意をなし崩し的に踏み倒そうってことですよね。うっわぁ、ヤクザ。陰険。かっこわるい。

そんな卑怯なマネが国際社会で通用すると思ってるんですかね。
…思ってるんでしょうね。いままで韓国がいくらゴネても日本は懐深く受け止めてくれましたもんね。それこそが韓国が上で日本が下である証拠だったわけですもんね。

でも、それがもう通用しないことは、他でもない安倍首相の「毛頭」発言がはっきりと示しているのです。さらに、首相の発言を日本の世論が受け入れています。質問をした民進党だって、べつに挺対協の肩を持ってるわけじゃない。あの河野洋平さんですら「もう少し言い方があっただろうに」とボヤいてるだけ。
日本の一部のサヨク団体は、安倍首相に手紙を書くよう要求する声明を出しましたが、それを報じるメディアの反応は韓国側すら冷ややかでした。

2016.09.29 ハンギョレ日本語版
日本の市民団体、「安倍首相は慰安婦被害者に謝罪の手紙を」
http://japan.hani.co.kr/arti/international/25273.html


28日「慰安婦問題解決の会」緊急記者会見 
被害者たちの本質的な要求との隔たりあり、根本的な解決策にはならず


(本文前略)
 しかし、被害者女性たちが12・28合意を拒否する理由が日本首相の手紙の有無ではないことを考えた時、彼らの運動には根本的な限界があると言わざるを得ない。
 
東京/キル・ユンヒョン特派員



オイッ! 貴様か、キル・ユンヒョン!
書いても無駄な手紙なら、安倍首相が拒絶するのは当たり前じゃないか!
無意味な手紙を要求し、それを拒否されたからといって逆上し、卑怯な手を使って約束を踏み倒そうとするあなたがたに、他人の「誠意」だの「真正性」だのを要求する資格があると思うのか!
…あると思ってるんでしょうね。韓国のみなさんは。永遠に日本は下だから。

でも実際は、左派の雄たるハンギョレすら「合意を堂々と破棄せよ」と言えなくなっている時点で、もう実質的に韓国の負けでしょう。
立場の上下ってのは、結局のところ力関係で決まるんですよ。国力とか経済力とか外交力とか。
朴槿恵政権は限界まで反日外交を繰り広げて挫折しました。米国の人権派大統領、国連の韓国人事務総長という「追い風」があったにもかかわらず。
韓国が勝てなかった理由は3つあります。

1.日本を挑発することはできても、強制する力がなかった。
2.韓国国内と国際社会とは、価値観の物差しが違った。
3.勝敗ラインの設定が無謀もしくは曖昧すぎた。

キル特派員は12・28合意を「最終的に到達すべき目標」とは認めないと言っていますが、では彼らの目標は何なのか。それは実現の見込みがあるのか。
合意に反対してる韓国人の中で、そのことをきちんとわきまえている人って、たぶん皆無なんじゃないですかね。
だから、周囲に不幸を撒き散らすことはできても、自分たちは満たされない。永遠に勝利を実感できないまま、腹一杯にどす黒い恨みばかりをつのらせる。
まさにヘル朝鮮。地獄ですね。

国家の威信をかけた戦いで勝てなかったのに、民間レベルの嫌がらせで日本政府を動かせるわけがありません。本当に日本政府を屈服させたければ、日本の国内世論を抱き込んで内部から突き動かすしかありませんが、キル記者の提言する戦略は余りに薄汚なすぎて、日本国民の嫌韓を助長することしかできません。
まして、国際社会を舞台に民間レベルでさらなる反日を展開するとなれば、あのフライブルク市への慰安婦像計画のように、泥沼の戦いになります。その場合、韓国側が先に合意を踏み倒したという事実は、かなりのハンデになるでしょう。
人を呪わば穴二つ。日本の非道徳性を訴えているつもりの行動が、韓国人の陰湿さ、無責任さ、幼稚さをみずから世界に知らしめることになるのです。

・・・などと願望まじりの将来展望をしてみましたが、どうなることやら。
最後に、朝鮮日報のコラムを引用しておきます。

2016/10/06 朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/10/06/2016100601120_2.html

【コラム】韓国唯一のノーベル賞が平和賞なのは偶然ではない

(前略)

 100年余り前、西洋の宣教師が撮影した韓国の姿は乳をあらわにした女性たち、数カ月は水浴びしていないであろう子どもたち、ふん尿だらけの光化門通りだった。それに比べれば現在の韓日の差は縮まった。それでも格差は存在する。韓国が気付かないだけだ。韓国人は「世界で唯一日本を見下す韓国人」という言葉を聞くと悪い気はしない。そんな声に酔う人もいる。実はそこに「おかしな韓国人」という言葉の意味がひそんでいる。実際には日本を見下す国など世界に存在しないからだ。日本を見下すためには日本に対し無知でなければならない。ろくに知らずに大言壮語して虚勢を張る人だけが日本を見下すことができる。
(以下略)

楊相勲(ヤン・サンフン)論説主幹


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テーマ : 従軍慰安婦性奴隷制問題
ジャンル : 政治・経済

ダメ元おねだりで自縛自爆の韓国外交部がアホすぎる

やっぱり韓国政府ってアホだったんだなあと思いました。
韓国外交部が「安倍首相から元慰安婦に謝罪の手紙を出してほしい」と公言し、安倍首相が国会答弁で「そんなことは毛頭考えていない」とキッパリ断った件です。

2016年 10月 04日(火) 聯合ニュース

合意履行努力に冷や水 安倍首相の手紙拒否に困惑=韓国

【ソウル聯合ニュース】安倍晋三首相が3日の衆院予算委員会で、旧日本軍の慰安婦問題をめぐる昨年末の韓国との合意の追加措置として、慰安婦被害者への謝罪の手紙を求める声があることについて、「毛頭考えていない」と断固として拒否したことを受け、韓国政府は戸惑いを隠せずにいる。

韓国の外交部関係者は4日、「安倍首相の発言について、どのような立場を表明するか議論している」と伝えた。



国会中継を見る限り、安倍さんの「毛頭」発言のニュアンスは断固ッというよりサラリって印象でしたけど。
それにしても、韓国外交部は立場表明をどうするかいまごろ議論って…断られた場合のことを想定してなかったんですかね。
そもそも、安倍首相の「謝罪」をどういう形で表現するかは、昨年末の合意に至る協議の過程でガッツリ話し合われたはずです。日本政府が追加要求に応じる見込みがあるかどうか分かりそうなものですが。

日本政府としては、合意が結ばれた時点で慰安婦問題は解決し、10億円を支払った時点で義務は果たしてしまったのです。元慰安婦の一部がゴネ続けようがどうしようが、それは韓国の国内問題。わざわざ追加の手紙を書くメリットは何もありません。

そうした日本側の立場を理解できていなかったとしたら、韓国外交部の官僚・閣僚は外交官として落第ですね。外交のことよりも自分たちの努力を国内にアピールすることしか頭にない。だから結果を先読みできず、いざバッサリ断られてから慌てふためく。アホですね。

これほど無計画な韓国政府のことですから、もし日本が要求に応じた場合にはどうなっていたか。
アジア女性基金を蹴った挺対協が、二番煎じの手紙なんかで軟化するはずがありません。無理を言って安倍首相に手紙を書いてもらったのに説得できませんでした、じゃあ言い訳がききません。韓国政府のメンツは丸つぶれ、日韓関係は再び凍りつき、韓国の国際的な信用は地に落ちることでしょう。
……なんて考えるのは、日本人的思考でしょうね。

もし手紙が通用しなかったら追加の「誠意」を要求すればいいだけだし、たとえ元慰安婦を説得させられなくてもそれは戦犯国日本の誠意が足りないせいだからオレたち責任ないし、むしろあの厄介な合意を実質的に骨抜きにできたオレたちスゲー、国民の皆さん褒めて褒めて!
ってのが韓国政府の役人たちの思考回路でしょう。

 韓国外交部の趙俊赫(チョ・ジュンヒョク)報道官は先月29日の定例会見で、「慰安婦被害者の心の傷を癒やす追加的な、感性に訴える措置に期待している」と表明していた。

 だが、安倍首相がこうした要求を断固として拒否し、韓国政府は難しい立場に立たされた。安倍首相の発言を受け、合意に対する韓国内での世論がさらに悪化するとみられ、合意を受け止めるよう被害者を説得する作業もより難しくなった。

 また、韓国政府は北朝鮮の核実験に対応し、韓国と米国、日本3カ国の安全保障協力の強化に向け、日本との関係を改善する方向に方針を決めており、合意に含まれていないことを日本側に強く求めることも容易ではない状況だ。



「ダメモトでゴネてみる」っていう韓国式交渉術は、気弱な相手(=乙)なら存分に効果を発しますが、そうでない場合はどんどん自分たちの首を締めることになります。
韓国自身もそれを知っているからこそ、中国に向かって朝鮮戦争の責任を追及したりはしないわけで。
それだけ、日本はいまだに韓国からナメられているってことですね。

聯合ニュースの記事にはこんな文章が混ざっていました。

 日本首相の謝罪の手紙は合意に含まれていない。だが、合意当時、岸田文雄外相が発表した安倍首相の謝罪を手紙の形にするよう求める意見を激しい表現を使って拒否したのは、謝罪の真意を疑わざるを得ないとの見方が出ている。



安倍の態度が悪いからあの謝罪は謝罪とは呼べない、だから合意に違反しているのは日本の方だ! と言いたい気持ちがとてもよく伝わってきます。いやー、素晴らしく韓国的で、なんだかほっとしますね。
安倍首相が嫌々ながら謝罪した、その事実こそが日本政府の誠意であり、韓国が勝ち誇るべき戦利品だと何度言えばわかるのか。

さらに韓国の国連大使まで「慰安婦問題の国際的議論は終わっていない」などと妙なことを言い出しました。

2016年 10月 04日(火) 聯合ニュース

韓国国連大使 慰安婦問題合意も「国際的議論終わってない」

 国会外交統一委員会による国政監査が国連韓国政府代表部で行われ、野党議員が慰安婦問題をめぐる昨年12月の韓日政府の合意は被害者の立場が抜け落ちている誤った交渉だと指摘した。これに対し呉氏は、「われわれは韓日間の外交問題としてこの問題を解決し外交関係を正常化しよういう意図で合意したものと理解する」と答えた。

 その一方で、「昨年12月に合意したからといって、国連など国際舞台で議論が継続されることに直接影響を及ぼすものではない。国際問題、多国間の問題として、慰安婦問題、戦時中の女性への性暴力問題は終わっていない」と言及した。



確かに、国際舞台で非難し合わないという合意の対象は日韓両政府ですから、たとえば第三国や個人の報告者が国連人権理事会にこの問題を提起するのは別の問題、という主張は間違ってはいません。
でも、日韓関係を改善したいなら、そういう面倒ごとはできる限り起こさないように務めるのが節度ある外交というものです。
政府の一員である国連大使が「これからも慰安婦問題による日本包囲網は続くだろう」みたいな言い方をするのは、日本側の不信を招きますから日韓関係にマイナスですね。マイナスになってより多くの国益を損ねるのはどちらの国でしょうね。

日韓両政府の間で「解決」し、世界各国が「歓迎」した以上、わざわざ国際舞台で慰安婦問題を取り上げようとする国があるとは考えにくいのが幸いです。中国だって、韓国政府を釣れないのならこの問題に首を突っ込むメリットは薄いでしょうし。
 この国連大使さんは一般論で野党議員の追及をかわそうとしただけかもしれませんが、隣国との関係よりもその場しのぎを優先する態度は、謝罪手紙要求と通じるものがあります。

外交部の連中がこういうことをしているくせに、トップである尹炳世長官は韓日交流おまつりinソウルで「韓日は友情と信頼を発展させるべき」とか白々しいスピーチをしているようです。

2016年10月03日
中央日報日本語版
http://japanese.joins.com/article/327/221327.html
尹炳世外交部長官「韓日、友情と信頼を発展させるべき」

どういうコリア語が「信頼」と訳されているのか知りませんが、もしかしたら日本のそれとは微妙にニュアンスが異なるのかもしれませんね。

日本としては、韓国の誠意なんかに期待することなく、相手が合意に反するようなマネをしたら迅速に制裁措置を取れるように準備しておくことこそ、円滑な日韓関係の実現につながるんじゃないかと思います。
ていうか、慰安婦像撤去のために今からどんどん圧力をかけてほしいところですね。次期大統領が怖気づくくらいに。

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