日本はチキンレースの戦い方を韓国から学べ

 世界遺産登録をめぐる韓国の攻勢が熾烈を極めつつあります。
 尹炳世外相は議長国ドイツや副議長国クロアチアを訪問して直訴。国会は「世界的な世論戦で日本を追い込め」と政府を叱咤。それに対して日本が委員国にどのような働きかけをしているのか……イマイチ見えてきません。報道されないだけなのか、あまり強硬に対抗すると逆効果になると踏んでいるのか。
 ちょっとショックだったのは、日本支持を表明していたセネガルが韓国側に寝返ったというテレビ朝日の報道。

6月10日テレビ朝日
http://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000052287.html

韓国攻勢で支持表明国が撤回 日本の世界遺産登録

 「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録を巡り、日本への支持を表明していた投票国の一つが韓国側の説得工作で支持を撤回していたことがANNの取材で明らかになりました。

 (大野公二記者報告)
 投票国の一つ「セネガル」は、ユネスコ世界遺産委員会のアフリカ代表で副議長国です。このセネガルですが、日本政府の内部文書によりますと、先月25日の段階で日本への支持を口頭で表明していました。しかし、先週、韓国の説得工作を受けて日本支持を撤回し、態度の留保に転じました。韓国とセネガルの首脳会談で、朴槿恵(パク・クネ)大統領から協力を求められたサル大統領は「投票までいかずに日韓の対話で一致点を見つけることが重要だ。もし、最終的に投票となれば、棄権するか今年の登録を見送り、日韓がもっと対話できる場を設ける役割を果たす」などと述べたということです。日本政府関係者は「今年の世界遺産登録が見送られれば、事実上、日本の敗北だ」と話しています。韓国側は今週、尹炳世(ユン・ビョンセ)外相を議長国のドイツに、そして、国会議員団をいまだ態度を明らかにしていないペルーやコロンビアなどに派遣し、説得工作をより強化していく方針です。


 「どうせアサヒだから捏造じゃないのか」と決めつけるのはナンセンスですよね。現時点では、根拠がある報道なのだろうと受け止めるしかありません。
 なるほど…アフリカ勢は奴隷貿易の歴史がありますから、「植民地」「強制労働」の被害を訴える韓国に対しては同情的になりやすいのかな。もしくは、アフリカに影響力を持つ中国が根回ししたとか…? となるとアルジェリアも危ういじゃないですか。
 3分の2以上の賛成票確保はちょろい、なんて言ってる場合じゃないのかなあ。

 過去にイコモス勧告が登録委員会で覆されたのはイスラエルの「ダンの三連アーチ門」で、何度も推薦されながら「ヨルダンとの国境問題が確定するまでは審議そのものを延期する」という決定が下されたのだとか。

世界遺産アカデミー(毎日新聞の息がかかったNPO)の研究員ブログにはこんなことが書いてありました。

近年のユネスコや世界遺産委員会は、ホームページ上に
「いかなる政治的な主張や立場を代弁するものではない」と表明しているように、
政治問題に関与すること、関与しそうなことに、極めて慎重であると思います。

世界遺産の審議が「世界遺産の価値と保護」に関するものではなく、
「政治問題の駆け引きの場」になってしまうことは、非常に残念なことです。
そして、それこそ世界遺産の理念からは離れてしまっています。

日本は、「時代が違う」という一方的な論理で韓国の主張を切り捨てるのではなく、
彼らの意見を傾聴しつつ、丁寧に遺産の価値と保護の重要性を訴える必要があります。
決して政治問題に話題をもっていかれないように。

やり方を間違えれば、世界遺産登録の先送りもないとはいえないのですから。

http://wha.or.jp/?whablog=13400

 「政治問題に話題をもっていかれるな」といわれてもねえ…。韓国は大統領、外交部、国会が総力を挙げて反対外交を繰り広げてますから、完全に政治問題になっちゃいましたね。

 焦点は、ユネスコに露骨に政治問題を持ち込んだ韓国のやり方を委員各国がどう受け止めるか、でしょう。彼らが「面倒に巻き込まれるのは嫌だから」と審議延期の判断を下したら、それはユネスコが政治の干渉を受け入れたという重大な前例となります。今後の他の登録審議も同様のトラブルに巻き込まれるリスクが高まりますし、ことによればすでに登録された遺産についても、それを快く思わない国から登録取り消しの要求が頻発するようになる可能性だってあるでしょう。

 韓国側は、「朝鮮人を働かせた7つの施設を登録候補から外せ」という初期の要求を後退させ、現在は「朝鮮人が強制労働させられた事実を明記せよ」と求めています。
 ていうか、彼らは「イコモスの『歴史の全貌を理解できるように』という勧告は朝鮮人の強制労働のことを明記しろという意味だ」と勝手に解釈しているのですから、日本側も委員会審査に臨む際「歴史の全貌を理解できるようにいたします」と応じればいいだけ。で、無事登録が実現したあかつきには、せいぜい現地の説明看板に「戦時中は朝鮮半島出身者も労働に従事した」と一文を挿入すればいいだけです。大したことじゃないんですよね。
 ただ、日本側がそれすらも拒否する姿勢を示したり、韓国側があくまで審査段階で「強制徴用」などといった文言の明記にこだわるようだと、面倒くさいことになります。

 問題がこじれて世界遺産登録が失敗に終わったらどうなるでしょうか。遺産に関係する8県を筆頭に、日本の国民感情は大きく害されるでしょう。世論の嫌韓に拍車がかかるのは必至、もしかしたら嫌韓から憎韓へシフトアップするかもしれません。韓流離れはさらに進み、経済交流はさらに低迷し、在日半島人や韓国人観光客への視線が厳しくなり、「竹島を返せ」「対馬の仏像を返せ」という要求が激しくなるでしょう。

 でも、その程度といえばその程度なんですよね。
 世界最貧国と呼ばれた数十年前と比べ、韓国の対日経済依存度は格段に低下しています。日本からの観光客の減少は中国人客が穴埋めしてくれていますし、韓流コンテンツだって他の国に売り込めばいいだけの話。ソ連が健在だったころと比べれば、東アジア情勢もずいぶんと穏やかになりました。中国はもはや共産国とはいえませんし、中国の対外的野心はいま朝鮮半島よりも南シナ海や東シナ海に向いています。むしろ、日本と中国の対立が激しくなりつつあるいま、反日で共闘している韓国は中国に愛されていると韓国人は信じています。
 さらに都合の良いことに、中朝関係がいままでになく冷え込んでおり、北朝鮮は国際社会から経済制裁を受けて干上がっている状態。国体を維持するのが精一杯で、中国の援助なしに第二次朝鮮戦争をふっかける余力など皆無でしょう。北は核を持っているとはいえ、そのターゲットは米国およびその飼い犬である日本が想定されており、国境から目と鼻の距離にあるソウルが北の核に狙われる危険はむしろ少ないといえます。

 ――こうやって考えてみると、韓国には反日を自制しなければならない必然性がありません。むしろ韓国政府は、日本を仮想敵として扱い、中国や北朝鮮と連帯感を強めたほうが安全保障上もメリットがあると踏んでいる節があります。そしてなにより、「平和国家」日本はお人好しだからいくら侮辱しても反撃してこない。経済制裁というカードがないわけではないが、輸出入制限は両刃の剣だからそう簡単には切ってこないだろう――わたしだって、韓国の立場になればそう考えます。日本は完全に見くびられています。

 日本国内の嫌韓派の中には、今回の世界遺産登録が成功してもしなくても日本に「負け」はないと断言する人がけっこう多く見受けられます。嫌韓世論の拡大を目指す人々にとって、登録が阻止されて嫌韓日本人が増えれば確かにめでたいことでしょう。

 でも、外交戦としては、登録失敗は日本の「負け」以外のなにものでもありません。韓国は勝利に味をしめてあらゆる面でますます強気に出るようになるでしょうし、そうなれば韓国のプロパガンダに騙される国がますます増えかねません。そういう面倒くさいことへの対策に国家リソースを割かれること自体、日本にとっては大きな損害です。また日本国内では、他の遺産候補を差し置いて明治の近代化遺産の登録実現に力を注いだ安倍政権の責任問題も取りざたされる可能性があります。少なくとも、民主や共産は最大限にそこんとこを突いてくるでしょう。

 つくづく思うのですが、韓国の最大の強みは「恥を知らない」ことです。彼らのやっていることは北朝鮮の瀬戸際外交とほとんど変わりありません。日本人の価値観では愚かで見苦しい行為にしか見えませんが、韓国人は自分たちの道徳的優位を疑わないので、道徳的劣位にある日本の視線など気にもかけません。

 万一、今回の世界遺産登録が却下されたら、われわれ日本人はどのように韓国に報復すればいいでしょうか。
 ……結局のところ、なるべく多くの日本人が誠心誠意をこめて韓国を"嫌う"こと、それしかないような気がします。人権侵害を疑われるような示威や嫌がらせではなく、ひたすら地味に、そして粘り強く嫌うこと。

 一番重要なのは、韓国側の要求に応じないこと。スポーツ応援の場では積極的に旭日旗を振り、もしクレームがついたらきちんと反論すること。竹島の返還と、対馬仏像の返還と、加藤前局長の起訴取り下げと、日本大使館前の慰安婦像の撤去と、挺対協による水曜デモの禁止を要求すること。慰安婦問題は「法的には日韓請求権協定で、道義的にはアジア女性基金で解決済み」と繰り返すこと。教えない、助けない、関わらないの「非韓三原則」を徹底すること。

 それを続ければ、韓国は反日外交で成功体験を得ることができなくなり、自分たちの非力を思い知らされメンツを失うことになるでしょう。その結果、韓国が反日を取り下げるならそれでよし、もし反日をさらにエスカレートする場合でも、韓国政府がリソースをそれにつぎ込めば国内の政治がおろそか&不安定になり、結果的には国益=韓国民の幸福を損ねることになります。…っていうかすでにある程度現実化してはいるんですよね。政府も国民も自覚してないでしょうけど。

 韓国の反日プロパガンダを無力化するスキルを日本が習得すれば、それは対中戦略にも応用できます。また、日本国内で嫌韓世論がMaxになれば、韓国をダシにして政権批判を繰り返してきた左派勢力は弱体化し、安倍首相の念願である「戦後レジームからの脱却」実現にも近づくことでしょう。それだけのことをキチンと実現させる気概があって初めて「登録されようがされまいが日本に負けはない」と言えるようになるのです。

 外交って、ある意味チキンレースなところがありますよね。北朝鮮も韓国も李氏朝鮮も、国際ルールという名の道交法を無視した捨て身のドライブを繰り返してきた連中です。一方の日本は、ピカピカの車体に傷がつくのを恐れるあまり、繰り返し体当たりを挑んでくる韓国にあっさり道を譲ってきました。
 でもねえ。いまの時代、「少々の傷はどうってことない、いざとなったら直せばいいだけ」くらいの開き直りは必要なんじゃないですかね。
 わざと突っ込んできたのは向こうだし、車はこっちのほうが大きくて頑丈。相手めがけてわざわざ加速する必要はないけれど、悔しい思いや悲しい思いをしてまで道を譲る必要はないじゃないですか。この道が正しいという信念があるのなら、韓国に胸を借りるつもりで真正面からぶつかってみるのも悪くないと思うんですよね。もちろん道交法の範囲内で。
 譲らない日本vs懲りない韓国。消耗戦になるかもしれませんが、体力なら日本のほうがあるはずです。

 もちろん、こういう考え方は場合によっては「大国の奢り」と批判されるかもしれません。中国なんか、日本に対して同じことを思っているでしょう。「オレたちに刃向かっても痛い目を見るのは日本なのに、安倍は愚かだ」。
 だから安倍政権は集団的自衛権をてこに、価値を共有する周辺国と連携することで中国に対抗しようとしているわけです。手法としては、ユネスコの委員国を抱き込む韓国の反日外交とほぼ同じ。
 ただし、安倍政権は安全保障という必然的な目的・ビジョンのために動いているのに対し、韓国は被害国の皮をかぶった民族主義に突き動かされているだけです。
 未来に向かって一歩一歩着実に前進する日本と、過去に縛られ情動に踊らされる韓国。その差がいずれ大きくなれば、本当の「勝敗」が見えてくるでしょう。
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テーマ : 韓国について
ジャンル : 政治・経済

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