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慰安婦交渉の行方を素人なりに予想してみる

 今回の慰安婦交渉で印象深いのが、日本ではニュースのたびに「韓国がこれ以上この問題を蒸し返さないように~」というフレーズが入ること。韓国人や親韓派が聞いたら「失礼な! 妄言を繰り返して和解を台無しにしてきたのは日本側だ! しかもこれまで日本政府がまともな解決策に取り組んだことは一度もない!」と怒り狂いそうなものですが、今のところ日本国内からはそういう声がほとんど聞こえてきません(在日さんを除く)。日本国民に「韓国は平気でちゃぶ台をひっくり返す国」「すぐにゴールポストを動かす国」という常識が定着していることを示しています。素晴らしい…。

 ところで、安倍首相はなぜいまになって交渉に乗り出したのでしょうか。正直なところ、わたしにはよくわかりません。彼は韓国のしつこい告げ口外交にも負けず「慰安婦問題は解決済み」という立場を崩してきませんでした。米議会演説や戦後70年談話でもヌラリクラリと韓国の要求をかわしてみせた「実績」があります。2007年にアジア女性基金を解散させたのは第1次安倍内閣の判断でした。第2次内閣では河野談話と女性基金の経緯を検証し、ユネスコ世界遺産登録では官民挙げて総力戦を挑んでくる韓国と激しいバトルを繰り広げました。
 …そんな「極右のアベ」が提示した新基金というのが、アジア女性基金よりも韓国側に譲歩した内容らしいということなのですからネトウヨもびっくりです。
 新基金がいわゆる佐々江案とほぼ同じものだとすれば、譲歩の目玉は次の2点。

①アジア女性基金は「償い金」を民間の寄付でまかなったが、新基金は国家予算から支出する。
②アジア女性基金は基金の職員(=日本側のタテマエでは民間)が総理からの「お詫びの手紙」を元慰安婦に渡したが、新基金は日本国大使が行う。

…元慰安婦に渡す金の名目と手紙の内容にもよりますが、第三者から見ればほとんど「公式賠償」「公式謝罪」と同じでしょうね。ヒエ~~。

 もしこの条件で韓国側が了承するのなら、これ以上日本政府に抗議を行う理由が無くなりますから、大使館前の慰安婦像が撤去されるのは当然のこと。また、日韓外交の最大の懸案とされてきたものを解決するのですから、合意文書を交わすのも当然のこと。日韓双方の同盟国である米国から祝福してもらうのも結構なこと。
 …こうやってみると、日本国内の左派メディアや左派野党も文句のつけようがない内容にみえます。

 アジア女性基金を推進した村山富市氏や和田春樹氏は韓国メディアから「良心的日本人」と呼ばれています。だとすれば、それよりもさらに踏み込んだ基金を提案した安倍晋三は韓国メディアから盛大に賞賛されてしかるべきです。

 にもかかわらず、韓国の政府もメディアもあまり嬉しそうではありません。「勝手にメディアに情報を漏らしやがってムカツク」「慰安婦像を移転しろだと? ふざけるな」「1億円? 足りねーよ20億円持って来い」「どうせただのパフォーマンスだろ」…。
 和解案を示せと言われたからそのとおりにしたというのに、なんですかこの態度は。交渉術のつもりなのかそれともツンデレか、さもなきゃただのバカなのか。

 この先、交渉はどのように展開するでしょうか。素人なりに5つの可能性を考えてみました。
 最悪な順番に並べます。

①なんやかんやで日本側がズルズルと韓国政府の要求を飲み、韓国側の全面勝利に終わる。
②日韓双方が歩み寄り、曖昧な文言や折衷策で手打ちする。
③日本側の主張がほぼそのまま受け入れられる。
④ダラダラと交渉が続き、政権交代もしくは元慰安婦の全員死亡でウヤムヤになる。
⑤交渉が決裂する。

 ③なら日本の完全勝利、ではありません。アジア女性基金のおかわりをみずから申し出た時点で、日本は大幅に譲歩しています。でも日本国民はお人好しですから、スタートラインから数歩退いての妥結(②)でも甘んじて受け入れるでしょう。それどころか「長年の懸案が解決し日韓に和解が訪れるなら①でもやむを得ない」などと主張するお花畑さんもゼロではないでしょう。ヒエ~。
 安倍政権以前の政府なら、実質的には①なのに国内向けには②と言い張る、というパターンがもっともリアルでした。安倍内閣がそんなみっともない真似だけはやらないことを信じたいものです。
 実は④が両国にとって一番無難かもしれません。でも安倍首相は「どんな結果になろうと責任はオレが取る」と見栄を切っているそうですから、戦略の中には含まれていなさそうです。
 いずれにせよ、韓国側は好き放題に要求を強めてくるでしょうから、重要なのは安倍首相が⑤の「交渉決裂」を選択肢に入れているかどうか、それを決断する場合の戦略をきちんと考えているかどうかです。

 過去の日韓交渉では、日本政府に「日韓は友好でなければならない」という強迫観念がありましたから、きちんとした妥結の確認を行わず、アジア女性基金事業を見切り発車して失敗しました。大東亜戦争は、「あと少し、もう少し」と粘った挙句に原爆投下とソ連参戦を招いて失敗しました。
 安倍内閣がそれらの轍を踏むとは思いたくありません。下手な縫合手術で膿を残すよりは、ばっさりぶった切った方がいい、むしろどう切るかが問題だ――安倍さんや岸田さんがそれくらいの覚悟でいてくれればいいのですが。基金計画が立ち消えになれば、国民の血税も節約できるし。

 たとえ交渉が妥結しても、日本の嫌韓ムードは変わらないでしょう。いやむしろさらに悪化する可能性が高いといえます。
 交渉の過程で韓国の"業突く張り"ぶりは日本国民の目にしっかり焼き付けられるでしょうし、妥結後も韓国内で不満分子による抗議運動が起きるのはほぼ規定路線ですから、日本国民の間に「やっぱり韓国人のゴネ癖は治らない」という印象が強まるのは確実です。
 それに政府間で慰安婦問題だけが「解決」したところで、徴用工やら竹島やら仏像やら旭日旗やら日本海呼称やら関東大震災やら、問題は山積み。むしろ「元慰安婦がもらえたならオレたちも」と元徴用工らが鼻息を荒くするのは目に見えています。

 2012年8月、李明博は竹島に上陸した理由を「日本が慰安婦問題で譲歩しないので懲らしめるために」と説明しました。そのエピソードが示す通り、韓国人はもともとこれらの問題を区別していません。韓国側が次々とふっかけてくる歴史問題に日本側が少しでも反論すれば、韓国の世論やメディアは「やはりチョッパリは後頭部を殴った! 日本が先に裏切ったから合意は無効だ!」と言って慰安婦問題を堂々と再燃させるでしょう。そうした民間の動きを韓国政府がコントロールできるはずもありません。
 政府同士の信頼関係は崩れ、歴史問題とは関係ない条約や合意を結ぶことすらお互い及び腰になるでしょう。当然、日本人の韓国観光や韓流ブームの復活も望めません。

 要するに、日本政府が韓国に与える新基金は和解金ではなく手切れ金になるということです。
 でも、韓国は絶対に手を切ってなんかくれませんよねえ。あの国を東アジアから追い出すことができたら「立ち退き料」には糸目をつけないのに…とわれわれネトウヨはまた嘆息することになるでしょう。
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テーマ : 従軍慰安婦性奴隷制問題
ジャンル : 政治・経済

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