鳥越氏には勝ち目がないとしか思えない

 ネットからの情報で判断する限り、今回の東京都知事選挙で鳥越俊太郎さんが勝利するのは無理そうですね。
 政治家未経験者が首長選挙で勝利するには、

①既存勢力を敵に仕立てて徹底批判する
②自分は政策通であることをアピールする
③有権者にバラ色の夢を語る

 のどれかしかありませんが、鳥越さんはそのすべてに失敗しました。
 ①については、前職の舛添さんはすでに姿を消し、政治資金問題への姿勢では各候補の立場に差がありませんから争点になりません。そのうえ、前知事を支えた自公への批判は、すでに小池さんに先取りされています。
 鳥越氏は安倍政権を批判したいのが本音で、都知事選をそれに利用したかったのでしょうが、それをやっちゃうと「そんなことより都政を語れよ」と怒られてしまいます。

 ②と③については、出馬表明当初から、鳥越さん自身が東京都政について知識も関心もビジョンもなかったことを自白してしまいました。ようやく政策らしきものを言うかと思ったら「がん検診100%」とかですから、支援者側も拍子抜けです。キャッチフレーズは「住んでよし」「働いてよし」「環境によし」だそうですが、微妙に語呂が悪いし、言葉のセンスがどうも年寄りくさいですね。

 鳥越氏は選挙戦の第一声で「私の長所は聞く耳を持っていること」とアピールしましたが、19日のフジテレビの「病み上がり」バトルでは、鳥越氏が小池氏に対する”質問”として投げかけたにもかかわらず、相手にまったく申し開きの余地を与えようとしませんでした。逆に小池氏からは余裕の笑顔で「他に質問はないんですか」と返される始末。

 鳥越さんは自ら進んで闘病経歴をウリにしてきたのですから、健康不安について他候補からあれこれ言われることは覚悟していたはずです。攻撃を逆手に取って「小池さんはわたしを病み上がりと呼んだが、今は元気。病の苦しさを知っているわたしだからこそ、誰もが病気や挫折から復活できる社会を実現したい」とでも訴えれば株が上がったでしょうに、鳥越さんはそこまで頭が回らなかったようです。
 つまるところあの口論は、些細な事でも「サベツだ!」と噛みつきたがるサヨク根性を露呈し、彼の余裕のなさ&知力のなさばかりが強調されたように感じます。

 鳥越さんの街頭演説の動画をいくつか観させてもらいましたが、ありゃ演説というよりトークショーですね。自分のファンを相手にする場ならけっこうですが、態度を決めかねている人たちの心に届くものではないでしょう。
 しかも、その街頭演説すら他候補とくらべて回数も延べ時間も圧倒的に不足しているようですから、このままでは「都民に向き合わない候補」というイメージが定着しかねません。
 また、7月14日のプライムニュースを観ての印象ですが、小池、増田両氏はしっかりと顔をあげてカメラや司会者の方を見ているのに、鳥越さんは終始うつむいていて内向きな印象を受けました。

 いくら民進党や共産党が組織力を動員しても、肝心の候補者がこの有様では無党派層への浸透は限界があります。民進党の杉尾秀哉氏は「私が勝てた信州モデルを東京に!」などと応援演説をしていましたが、直前まで現役だった58歳の彼が、もともと強固なリベラル地盤のある長野選挙区で苦戦を強いられたのですから、そんな「モデル」が東京で通用するはずがありません。

 残る武器は鳥越さん自身のホンワカしたキャラクターでしょうが、これは一歩間違えれば「頼りなさ」「脇の甘さ」につながります。投票日が近づくにつれて鳥越さんの気力・体力もしんどくなりますから、ますますボロが出る確率は高まるでしょう。小池氏によほどの失点がない限り、彼女との差は開き続けるんじゃないですかね。
 
 選挙期間中の大手メディアは公平性に気を使いますから、各陣営の戦い方についての検証報道は控えめですが、選挙が終わったとたん、容赦ない「敗因分析」が行われるでしょう。
 「病み上がり」と言われただけで激昂するような人が、メディアから冷静なダメ出しの集中砲火を食らったらどうなるか。他人事ながらちょっと気の毒な気はします。
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