韓国とサヨクは嫌韓ブームの後に気をつけろ

 10月26日の信濃毎日新聞社説は、「読書週間に 出版人の気概に期待」というタイトルが振られていました。時節柄、嫌韓本の話題が出てるかなと期待を込めて読み始めたら、そのとおりだったのでちょっと嬉しかったです。

 嫌中嫌韓本関係の記述は全体の3分の1程度ですが、該当部分を以下に引用します。

ここ1、2年、書店をのぞいて気づくことがある。中国、韓国を批判的に論じる本が絶え間なく出版され、目立つ場所に置かれていることだ。いわゆる「嫌中嫌韓」本である。ベストセラーにもしばしば登場する。
 週刊誌、月刊誌の見出しには反中、反韓感情をあおり立てる文字が踊る。ヘイトスピーチ(憎悪表現)が本の形をとって登場してるかの印象を受ける。
 東京の出版社に勤める岩下結さん=佐久市出身=はそうした動きに心を痛め、仲間と「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」を立ち上げた。集会や勉強会を開いている。
 出版不況は嫌中嫌韓本が増える背景にもなっている、と岩下さんはみる。「いい本を作る意識は薄れ、出せば売れる本に安易に頼るようになった」というのだ。
 岩下さんのグループは今、勉強会の内容をまとめた本「NOヘイト!出版の製造者責任を考える」の準備を進めている。今月末には店頭に並ぶ予定という。
 出版の志をつないでいこうとする出版人の動きがある。心強い。大きな流れになってほしい。


 「出せば売れる本に安易に頼るな」。そのセリフ、消費者が言うのならいいですけど、業界人が言うと負け惜しみにしか聞こえませんね・・・。まあ、便乗本ばっかりじゃ飽き飽きですから、あえて逆張りする動きは歓迎しますけれど。

 たしかにいまの嫌韓本はどれもタイトルが過激ですよね。数年前まで韓国のことを批判することがタブーだったことを思えば衝撃的です。
 嫌韓本が幅を利かせていることを憂慮するサヨク側や韓国側の声は多いですが、ほとんどはタイトルのショッキングさをあげつらうか、「歴史修正主義だ」「他者を攻撃して満足しているのだ」と決めつけるばかりで(たとえばココ)、中身に対する具体的なツッコミがちっともないのが残念です。

 あと、よく聞くのが「日本の書店には嫌韓嫌中本があふれているけれど、韓国や中国の書店には反日本はほとんどない」という指摘。

 中国の書店については中島恵氏のレポート
「どこが反日? 上海の大型書店には日本の本が平積みされていた」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/nakajimakei/20140310-00033411/
 がありますし、韓国の書店の状況に関しては件の岩下さん自身が朝鮮日報のインタビューに答えています。
 元記事は朝鮮日報日本語版 2014/10/06
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/10/06/2014100601454.html
ですが、厳選!韓国情報http://gensen2ch.com/archives/14415334.html
とかで読めます。
 ただ、なぜ中韓で反日本が売られてないかといえば、かの国々は世論や教育そのものが反日だから商品になりえない、という指摘で終わってしまうような気はします。

 ぎゃくに日本では、最近まで「おとなりの国」をおおっぴらに批判することがタブー視されてきたからこそ、事実上解禁されたいまになって嫌韓嫌中ブームが起きていると解釈するのが自然だと思います。それまでの中韓批判タブーがほとんど思想弾圧に近いものだったことは確かですし、それに加担していたのがサヨクや在日の皆さんであることも確かでしょう。本の中身を議論することもなく、タイトルが過激であるという理由だけで出版物を排外しようとする人たちは、その残党みたいなものでしょう。
 信濃毎日新聞もねえ。社説で岩下さんの言葉を借りて嫌韓嫌中本をdisるよりも、日曜日の「読書」欄で嫌韓嫌中本特集でもやればいいじゃないですか。それらの本は程度が低く間違いが多いと言うのなら、どこがどう間違っているかをケチョンケチョンに指摘してやればいいのです。
 そういう議論があって初めて、相互理解ってものが成立すると思うんですが。

 いわゆる嫌韓本の中身まで踏み込んだ批判をしているのは、わたしが軽く検索した限りではリテラのエンジョウトオル氏くらいですね。

もはやヘイトスピーチ? 嫌韓本トンデモ発言ランキング(前編)
http://lite-ra.com/2014/08/post-338.html

悪寒、吐き気、耳を塞ぎたくなる! 嫌韓本トンデモランキング(後編)
http://lite-ra.com/2014/08/post-342.html

 わざとらしい煽り文句は嫌韓本へのカウンターのつもりか、それとも元からの芸風なのか。
 この記事では、エンジョウ氏が嫌韓本37冊の中から発掘したという「トンデモ発言」のベストテンを紹介しています。

第10位  竹田恒泰「私は李明博(り あきひろ)と呼びますが」
エンジョウ氏のツッコミ「在日の日本名を使って笑いを取ろうとするなんて居酒屋の酔っぱらいサラリーマンと変わりない」

第9位  室谷克実「沖縄の気質は、韓国に似ている」
エンジョウ氏「沖縄の人たちが聞いたら怒りに震えそうな発言」

第8位  呉善花「韓国人は、(中略)目に見えない所では平然と誤魔化しをやって当たり前だと思っています」
エンジョウ氏「南米の話題のときには『日本人は南米に比べてマリーシア(ずる賢さ)が足りない』などと言っておりダブルスタンダード。保守オヤジに媚びやがって」

第7位  倉山満「大震災で家を焼かれたときに敵国のスパイの手先が暴れ回るとして、冷静になれと言うほうがおかしい」
エンジョウ氏「倉山氏はコミンテルン陰謀論者」

第6位 宮脇淳子「一応このウィキぺディアの『金日成』も使って話していこうと思います」
エンジョウ氏「『書式のある2ちゃんねる』ともいわれるサイトを引用するなんて、それでも歴史学者か」

第5位 テキサス親父「そんな女と“行為”をする場合は、紙袋をかぶせなきゃならないなっていうジョークを、実際に『慰安婦像』を使ってやるってんだぜ」
エンジョウ氏「ジョークにすらなっていない、ただのあからさまな性差別」

第4位  百田尚樹「中国だったらとっくに縛り首です」
エンジョウ氏「それが百田センセイの本心だろう。全体主義者め」

第3位 豊田有恒「(韓国は)ほぼ2000年のあいだに960回も異民族の侵入を受けている」
エンジョウ氏「出典があいまい」

第2位  室谷克実「大型フェリーが沈没する確率はどれほどか。そこに乗っていたのが、有名な反日高校の生徒たちだったことは、あまりにも偶然すぎる」
エンジョウ氏「反日だから事故にあったと言いたいのか?」

第1位  竹田恒泰「日本人はもっと韓国に無関心にならなくてはいけません」
エンジョウ氏「だったらどうしてこんな本を出したんだ」


 んー、「意地でも嫌韓本を否定してやる!」というエンジョウ氏の熱意と使命感はひしひしと伝わってきますが、えげつないタイトルの嫌韓本37冊から厳選したという割にはどれもインパクトが弱いですねえ。瑣末的な表現に文句をつけているばかりで、事実関係についての指摘がほとんどありません。これじゃあ、嫌韓本は題名こそ過激ながら中身はけっこうマトモであるということを証明してるようなものですが。

 エンジョウ氏の記事のラストを引用。

出版社や執筆者は商売でも、読者は確実に本気になっている。嫌韓本によって自らのグロテスクな差別感情を正当化し、中韓との戦争を本気で求め始めている。ネタやエンタテインメントがコントロールのきかない熱狂を生み出す可能性だって十分あり得るのだ。そのことに気づかずノーテンキに差別発言を垂れ流している嫌韓本の執筆者や出版社こそ、「戦後民主主義ボケ」「平和ボケ」の典型だと思うのだが……。


 どうなんでしょうねえ。特亜メディアの記事なんか見ていると、自己のグロテスクな差別感情を正当化し、日本との戦争を求めているのはあちらの国々のように思えて仕方ありませんけれども。お互い戦争をしたがっているのなら、それはある意味バランスがとれた関係と言えるんじゃないでしょうか。油断してたら一方的に攻めこまれた、なんてのよりずっとマシです。
 このブログで何度も言っていますが、嫌韓嫌中になりたければ、わざわざお金を払って嫌韓本を買うよりも、朝鮮日報中央日報中国網のサイトを見てれば十分だと思うんですよね。

 「日本人はもっと韓国に無関心になれ」。この竹田氏の発言をあざ笑うエンジョウ氏は、はっきりいって考えが浅いと思います。
 たとえばお医者さんたちは、世の中から病をなくすために仕事をして収入を得ています。地球上から病が無くなったらおまんまの食い上げになるはずですが、その「矛盾」をあざ笑う人はいません。
 嫌中嫌韓本の著者たちも同じでしょう。日本人のすべてが韓国や中国に警戒心を持つようになれば、その手の本は商品価値を失います。中韓で反日本が売れないのと同じことです。
 でも、それこそが著者たちの本懐じゃないでしょうか。
 ほんの2年前のわたしは、特亜に知識も関心もないまま「相手が土下座しろって言うんなら土下座すりゃいーじゃん。べつに減るもんでなし、それで丸く納まるんだからさあ」という脳天気なリベラル派でした。嫌中嫌韓本の著者たちは、そんな人びとにショック療法をしてやろうという、医師的使命感を持った人たちなのだと思います。
 余計なお世話だ! という反発もあるかもしれませんが、その点はウヨクもサヨクもお互い様ですから、結局はどちらの主張に魅力と説得力があるかの問題です。

 いまの嫌韓ブームは所詮ブームです。中韓がとんでもない行動を起こさない限り、どうせ数年でブームは過ぎ去ります。
 でも、その後に来るのはなんでしょうか? 反動としての好韓ブームならケッコウなことですが、その見込みは薄いでしょう。嫌韓は日本人にとって「常識」となり、韓国が何を言おうとどうなろうと、日本の国益を損ねない限り一切興味を示さない「無韓心」時代が到来するんじゃないでしょうか。それはおそらく韓国にとっていまの嫌韓時代よりも屈辱でしょう。

 わたしの目からは、隣国に対して思ったことを素直に言える現在の社会が、とても健全なものに見えます。互いの言い分をとことん戦わせてスッキリした方が後々ラクじゃないですか。
 こういう点について、岩下さんたちがどこまで考えているのか、『NO Hate』なる親韓本もとい新刊本にきちんと書かれていればいいのですが。
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